練習には参加しているハメス・ロドリゲスだが…【写真:Getty Images】
果たしてこれは情報戦なのか――。
ロシアワールドカップ初戦で日本代表と対戦するコロンビア代表。チームの中心選手であるMFハメス・ロドリゲスの状態をめぐり、混乱が広がっている。
12日にロシア入りしたコロンビア。カザン郊外の高級リゾート地でキャンプを行ってきた。衝撃が走ったのは14日。公開練習にハメスの姿はなく、負傷の噂が流れた。その後、チーム広報は「筋肉疲労。室内のフィットネスジムで別メニュー調整」と説明。状態についての詳細は明かさなかったものの、負傷中であることは認めた。
ところが、翌15日の練習には元気なハメスの姿があった。その日はルビン・カザンのユースチームとの練習試合が予定されていた。わずか15分の公開部分ではまったく問題ない様子だった。非公開後に行われた練習試合に出場したのかは明かされていない。16日と17日は完全非公開の練習で状態が確認できなかった。
ハメスについては、実際は負傷していない、あるいは極めて軽度なもので、情報戦の一環とみなすこともできた。コロンビア記者陣も「問題ないのでは」と深刻には考えていなかった。
18日、日本戦を翌日に控えた前日練習では、ハメスの姿はあった。軽い運動では問題なさそうに見え、やはり出場できるのではないかと思われた。しかし、ペケルマン監督は違った。「最後のメディカルチェックを待たないといけない」と含みを持たせた。
指揮官は「疲れている選手もいる。仕方ない。たくさんの可能性があり、先発変更を行うかもしれない」とも語った。ハメスの出場可否については不透明な状態となった。
コロンビア記者も「わからない。本当にわからない。大丈夫だとは思うが…」と状況を把握できていない。
果たして今日、日本戦でハメス・ロドリゲスの姿はあるのか。キックオフまでわからないが、状態が万全ではないことはたしかだ。
(取材・文:植田路生【サランスク】)
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