層の薄いポジション
日本で最も層の薄いポジションがGKとCBである。体の大小があまり影響しないサッカーだが、GKとCBにはサイズが求められるからだ。世界的に日本人は平均身長が高いほうではないので、どうしても層は薄くなる。実際にはプロ野球には大きな選手もいるので、日本がヨーロッパや南米並にサッカーが主要スポーツになればまた事情は違うのかもしれないが。
吉田麻也は身長189cm、体重85kg。世界的にも不足のない堂々たる体格、プレミアリーグのサウサンプトンではすでに6シーズンもプレーしている。ゴール前のバトルが激しいリーグでキャリアを積んでいるわけだ。
ゴール前の空中戦では高さだけでなく幅や重さも必要だ。落下点で競り合うとき、高く跳ぶよりもポジションを確保するほうが重要だからだ。相手のほうが多少高くても、ヘディングできるポイントに入れさせなければ競り勝てる。相手をブロックする、場所を譲らないパワーと重さがけっこうモノを言う。その点で吉田は高さだけでなく重さやパワーもある。
ボールコントロールも良く正確なフィードもできる。経験も冷静さもあり、世界トップクラスのリーグで通用する数少ない日本人CBといえる。
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