勝利を挙げたパラグアイ戦でもリスタートから2失点
2018年ロシアワールドカップ開幕2日目の15日は、A組のウルグアイとB組のイランが後半終了間際に揃ってFKから決勝点を挙げ、ともに初戦白星スタートを切った。
さらに「大会屈指の好カード」と言われたB組のポルトガル対スペイン戦でも、ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドの先制点がPK、3点目が直接FKであり、スペインのジエゴ・コスタの2点目もFKからの得点だった。このように今大会は序盤からリスタートからの得点が際立って多い。
これは日本にとって非常に気がかりな傾向だ。西野朗監督就任後の3試合を見ても、5月30日のガーナ戦(日産)は直接FKとPKによる2失点で0-2。8日のスイス戦(ルガーノ)でもPKと自らのCKの逆襲から再び2点を失い、0-2で敗れている。
極めつけは12日のパラグアイ戦(インスブルック)。ロングスローからゴール前で競り合いに負ける形で1点目を奪われ、2点目は直接FKをGK中村航輔が弾いたこぼれ球を押し込まれている。4-2で勝ったことにフォーカスされがちだが、この失点シーンを見逃すわけにはいかない。
このように直前テストマッチの全得点をリスタートから取られているため、指揮官としても対策を講じないわけにはいかない。ベースキャンプ地・カザンに入って2日目の15日はトレーニングを急きょ非公開にしてセットプレーの守備を徹底確認した。
「午前中にコロンビアのオフェンスの部分を見せて、我々のディフェンス面をやりました。セットプレーは思い切った対応を考えている」と西野監督も語ったように、コロンビアには警戒しなければならない選手が多い。
非凡な決定力を誇るエースFWラメダル・ファルカオはもちろんのこと、守備陣は長身揃い。22歳の若きDFダビンソン・サンチェスが187㎝、本田圭佑の元同僚であるクリスティアン・サパタも187㎝、ジェリー・ミナに至っては194㎝と傑出した高さを誇っている。