本田圭佑【写真:Getty Images】
日本代表は28日、千葉県内で今月30日の国際親善試合・ガーナ戦に向けて練習を行った。本田圭佑は、現在の精神状態が2010年南アフリカワールドカップ前に近いと話している。
ヴァイッド・ハリルホジッチ前監督を解任して西野朗監督を招へいした日本代表は、限られた時間でロシアワールドカップに向けてチームをつくらなければいけない。
「ネガティブなところを言ったところで大事な試合は来る、と。そこには勝敗が求められる、と。そういう意味では、あえて今はネガティブなところは封印すべきだと思う」と本田。「じゃあ、前を向いた中で何を議論できるかだと思う。やれることはあると思う」と考えている。
もちろん、「確かに難易度は高い。相手が強いんでね」と本田は理解している。「アジア予選だったらまた話は違うんですけど、ワールドカップで結果を出さなければいけない中でのこういった準備は僕の中でも初めての経験。でも、こういった中で、ぶっつけ本番で結果を出してきたことは何度もある」と自信を示し、「そのシミュレーションの仕方、いろんなシチュエーションを想像するっていうところは自分の強みの一つだと思っている。究極のシチュエーションをいくつか用意しながら、実際の試合の中で対応していく。もちろん一人がそれをやってもダメなんですけどね」と、この状況で力を発揮できると感じている様子だ。
監督交代がチームにとってネガティブなのかという問いには「いやいや、そういうふうには思わないです」と本田。「実際、もう選手は全員前を向いてますし、この中でチームが結果を出せる議論にもう向かってるんで、前向きにこれだけ議論が出るというのもハリル監督がやっていた時にはなかったわけですから、そういう意味ではネガティブなところだけじゃなくて、すごくポジティブなところも今、感じてますね」と語った。
西野監督については、「落ち着いて話している印象は受けます」とのこと。「ある程度、選手のアイディアを尊重してくれてる部分はシチュエーションによってはあるのかなという印象を受けます。なので、そのへんのコミュニケーションが自由になる、今後自由にやれるんじゃないかなと思いますね」と述べている。
ワールドカップ直前のワクワク感はあるかと問われると、「精神的には前々回に近いですかね」と本田は語る。「前回の方がワクワクしてて、落ち着いてるというか…。前々回はジタバタしても仕方ない状態だったんで、覚悟を決めてとにかく冷静に入ることだけに集中した。今回はちょっと近くて、シチュエーションは違うんですけど、ジタバタしている状況にあるのは間違いないんで。でも、焦ってプレッシャー感じ始めても仕方ないし、落ち着き始めています」と話した。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
【了】