昨季チームを率いた四方田修平監督をコーチに
ワールドカップ中断を迎えるにあたり、今季J1のサプライズチームだと言えるのは明らかにサンフレッチェ広島だ。昨季15位のチームに城福浩監督が変革をもたらし、2位と9ポイント差での首位に立っているのは見事としか言いようがない。
経験豊富な監督が新たなクラブに即効性の影響を与えた例は広島だけではない。長谷川健太監督もFC東京ですぐさまリズムを掴み、15試合を終えて広島に最も近い成績を残している。
北海道コンサドーレ札幌でのミハイロ・ペトロヴィッチ監督の仕事ぶりも同様に印象的だと言える。昨季の15試合を終えた時点では勝ち点12しか獲得できず15位に沈んでいたチームに、60歳の指揮官が自身の標榜するポゼッション主体のサッカーを植え付けるのに時間はかからなかった。
四方田修平監督が率いた昨季のチームは、最終的にはクラブ史上最高タイの11位で悠々と残留を決めた。2018年のシーズンに向け、クラブがペトロヴィッチ監督との交代を決めたのは、少々厳しい決断だとも感じられた。
だが、ペトロヴィッチ監督とともに四方田氏もコーチとして留め置いたチームは、今季はさらに力をつけることに成功。先週末の神戸でのアウェイゲームではキム・ミンテと宮澤裕樹の退場で9人となった末に0-4の大敗を喫し、12試合ぶりの黒星を味わったとはいえ、セレッソ大阪と並ぶ勝ち点26での5位に位置している。3位の昨季王者川崎フロンターレとはわずか1ポイント差だ。
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