青山敏弘のサプライズ選出。4年前を経験したベテランが復帰
日本代表の西野朗監督は、30日のガーナ戦に向けた27人の招集メンバーを発表した。試合の翌日に予定されるワールドカップに出場する23人のメンバー選考に直結することもあり、多くの注目を集めたが、唯一の驚きを与えたのが青山敏弘の選出だった。
「広島のサッカーを象徴している。キャプテンであり、中心選手であり、チームの精神的支柱であると思っています。少し遠ざかっていますけれど、彼は過去にも代表に選ばれていますし、そこでの貢献度も高く評価しています。過去の実績と経験値、プラスして現状のトップパフォーマンスというところを評価しました」
ワールドカップが目前に迫った状況で3年2ヶ月ぶりの代表復帰。西野監督は青山の選出についてこう語った。今季J1で首位を走るサンフレッチェ広島の中軸を担っていることが評価された形だが、過去に代表経験があり、何より前回のブラジルワールドカップを経験していることが大きなアドバンテージとなったはずだ。もっとも、そのワールドカップで唯一出場したのが3試合目のコロンビア戦だった。
ギリシャ、コートジボワールに連勝してグループリーグ突破を決めていたコロンビアは、日本戦で前の試合から8人のスタメンを入れ替えてきた。一方の日本はコロンビアから勝ち点3を取らなければ敗退・後がない状況で大久保嘉人を1トップに配置して2列目に岡崎慎司、本田圭佑、香川真司、ボランチに長谷部誠と青山が並ぶ攻撃的な布陣だった。
青山は立ち上がりから相手の中盤にプレッシャーをかけ、積極的な縦パスでチャンスを作っていたが、1-1で迎えた後半から投入されたハメス・ロドリゲスにバイタルエリアへの侵入を許し、鮮やかなスルーパスからジャクソン・マルティネスに勝ち越しのゴールを奪われた。下がり気味のポジションになり、一瞬前に出ることを躊躇したところをまんまと突かれての失点だった。
「自分の実力のなさです。全てのレベルにおいて低いというのは感じた。ここを目指してずっとやってきたけど、目指しているだけではダメ。結果を出すことを目指さなければいけないんだと。今まで甘かったことが分かりました」