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香川真司、4年間の経験を武器にロシアW杯へ「準備と覚悟はできている」

text by 編集部 photo by Getty Images

香川真司
香川真司【写真:Getty Images】

 ボルシア・ドルトムントのMF香川真司は現地時間12日、約3ヶ月ぶりに復帰した。試合後に同選手が現在のコンディションや日本代表について話している。

 ブンデスリーガ最終節で復帰した香川。シーズン中にピッチに立てたことは、ロシアワールドカップに向けての好材料だ。

 香川によると、「ずっと練習自体はできていた」とのこと。ただ、「チーム状況もあったので、簡単にチャンスをくれるほど甘くない」。それでも「今週は良い練習ができた。ようやく試合に出られたので、とりあえず良かったです」と安堵している。

 3ヶ月の離脱は「うーん…、まあ長かったですけど、毎日最善を尽くしてやってきたんで。その中でうまくいかないことももちろんありましたけど、全て復帰のためにとやってきた。3週間前から練習しているので、いまさら試合に復帰して、というのはないです」と、不安はない様子。「もっともっと、さらにここから上げていければいいかなと思います」と語った。

 最大の目標は、6月19日のワールドカップ初戦だ。香川は「まだ1ヶ月あるので、まず日本に帰ってしっかりトレーニングをして、テストマッチ含めて3から4試合ありますから。十分問題ないと思っています」と話す。

 日本代表の西野朗監督は先日、香川の練習を視察した。そのときはまだ復帰できていない。

「練習に来てくれたので、もちろん見せたかったという思いは強いです。ただ、一番大事なのは、21日から合流することなので、そこでしっかりとパフォーマンス、良いコンディションで入れれば、全然問題ないのかなと思っています」

 コンディションはまだベストではないが、気持ちの面で不安はないようだ。香川は代表への思いは「ブレていない」と語り、「怪我をしようがしまいが、そこの目標はしっかり持っている」とコメント。「今日の試合に出ることも大事ですけど、一番大事なのは(ワールドカップ)初戦であって、キャンプインであって、そこにしっかりと良い準備をしたい。また厳しい戦いになるけど、その準備と覚悟を、個人的には常々できていると確信しています」と話した。

 突然の監督交代に日本中が衝撃を受けているが、「みんな言っているけど、やっぱりもう割り切るしかない」と香川。「ただ、やる、と言っても、そこに向けて経験であったり、そういうものは必ず必要になってくる。この厳しい状況を打破するには、それなりの覚悟であったり、強い意志であったり、信念であったりというものが最後に出てくると思う」と述べ、「僕自身もそれを象徴する4年だった。最後にこういう形でまたチームとして厳しい状況になりましたけど、この中でも絶対にやり切る、と思っているし、そういう役割はすごく感じています」と、自身の経験を代表に還元する覚悟だ。

 この4年間で紆余曲折があった香川。「ホントにタフな4年でしたし、あっという間でしたけど、ホント一日一日、新しい経験(をした)。1シーズンごとに新しい監督でしたし、その集大成としてすごく良い状態にあるんじゃないかというのは肌で感じられた。一年一年、無駄な年はなかった」と振り返り、「それを証明するのは結局ワールドカップ。いくら口で良いこと言っても、結局僕たちはそこで評価される」と、“本番”への意気込みを語った。

(取材:本田千尋【ホッフェンハイム】、文・構成:編集部)

【了】

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