ハリル解任。サウサンプトンよりもポジティブ!?
「マジすか?」
今月8日に行われたサウサンプトン対アーセナル戦後の囲み取材で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督解任の可能性が高いことを伝えたときの吉田麻也のリアクションだ。さらに3月の欧州遠征には怪我で参加できなかったが、代表の様子はどうだか知っているかを問われた吉田は、正直にこう答えている。
「さすがに分かりかねますよ。最後に行ったのは(昨年)11月。少なくとも11月は、ブラジルは強かったですけど、ベルギーとは良い戦いができたし。そんなどん底という感じ(ではない)。今のサウサンプトンに比べたら、まだまだポジティブじゃないんですか」
ワールドカップを2ヶ月後に控えたタイミングでの代表監督交代は異例だ。チーム作りにも大きく影響を及ぼす可能性が高いだけに、動揺するかと思われたが、落ち着いた表情で吉田は続けた。
「まあ、でも、(ロンドン)オリンピックのときも、僕が入った当初は悲惨な状態でしたけど、結果も出たし。それがサッカー。何があるのがわからないのがサッカーだし」
オランダのVVVフェンロ時代にどん底を見て、在籍6年目を迎えるサウサンプトンでも5度の監督交代を目の当たりにしてきた高い“経験値”があるからかもしれない。また意地悪な見方をすれば、もしかしたら内部では、今回の解任はある程度予想されていたことなのかもしれない。
いずれにしろ、ハリルホジッチ監督は解任されて、日本代表は転機を迎えることになった。吉田はわずか4週間のあいだにクラブと代表の両方で監督交代を経験したわけだが、本人としてはこの2つの変更は必要だったと考えていたのかもしれない。
少なからずクラブ、つまりサウサンプトンでのマウリシオ・ペジェグリーノ前監督の交代については、不可欠だったと感じていたように見えた。