セビージャのMFステベン・エンゾンジがコパ・デル・レイ決勝の試合後に夜遊び。そして謝罪する羽目に…【写真:Getty Images】
セビージャに所属するフランス代表MFステベン・エンゾンジが、クラブ公式サイトとYouTubeチャンネルを通じて異例の謝罪声明を公開した。
謝罪の原因は現地時間21日に行われたコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)の決勝の後にある。セビージャはバルセロナに0-5という屈辱的な大敗を喫してタイトル獲得を逃したが、その試合の直後にエンゾンジはナイトクラブで夜遊びをしていた。
バルセロナ戦にフル出場していたエンゾンジは、その足で会場となったアトレティコ・マドリーの本拠地ワンダ・メトロポリターノから、マドリード市内の「オピウム」というナイトクラブに繰り出したという。
身長196cmの長身はさすがに目立ちすぎたか。ナイトクラブで遊ぶ姿が複数の人物に撮影されており、写真がソーシャルネットワーク上に出回った。これを嗅ぎつけたスペインの大手紙『マルカ』なども「カップ戦で負けた後にエンゾンジがパーティー」と報じるに至った。
それによってエンゾンジには批判が殺到。バルセロナに大敗してタイトルを逃した直後ということもあり、クラブを通じてファンに謝罪することとなった。ワールドカップ出場も期待されるフランス人MFは声明の中で「僕はファンの皆さんに謝りたい。試合の後に遊びに出かけるという間違いを犯した」と、自らの非を認めた。
さらにバルセロナ戦について「全員にとって難し試合だった。もちろん僕たちにとっても」と現述べたエンゾンジ。そのうえで「昨日(21日)起きたことは嬉しくないし、選手にとって3日ごとに試合をすることのメンタル的な難しさも理解する必要がある」と、自分たちが置かれた状況への理解を求めた。
「僕は1人で生きていて、家でも1人きり。練習に行って、帰ってきて休んで、シエスタ(昼寝)をして、ずっと家にいる。昨日は僕の家族や友人たちも来ていたから、試合の後に出かけた。健康が人生において一番大事なことだから」
エンゾンジには息子もいるが、2016年1月に当時の妻だったリンダさんに暴力を振るった影響で離婚しており、現在は独り身。スペインでの1人暮らしや、緊張を解くことができないプロ選手としての日々で溜め込んだストレスを、家族や友人たちとナイトクラブに繰り出すことで発散したかったのだろうか。
カップ戦決勝に敗れた後の夜遊びは褒められたものではないが、今回のエンゾンジの騒動は、タフさが求められるプロサッカー選手ですら精神的に追い込まれる時もあることを証明した事例といえるかもしれない。
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