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日本代表 7年前

選手生命の危機を乗り越え。険しい道を選んだ原口元気。今求められるゴールという結果【日本代表当落線上の男たち】

ロシアワールドカップ本大会まで約2ヶ月。日本代表はメンバー発表前最後の遠征を終えた。その後、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の電撃解任もあってチームは岐路に立たされている。サッカー選手であれば誰もが憧れる夢の舞台に立てるかどうか、その当落線上にいる男たちは今、何を思うのか。今回は1月に移籍を決断し、ドイツ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフで復活をかけてもがくFW原口元気の現状を追った。(取材・文:元川悦子)

シリーズ:日本代表当落線上の男たち text by 元川悦子 photo by Getty Images

出場機会を求めて。あえての2部移籍

原口元気
原口元気は日本代表としてロシアワールドカップの舞台に立てるだろうか【写真:Getty Images】

 4月15日に行われたドイツ・ブンデスリーガ2部のハイデンハイム戦。フォルトゥナ・デュッセルドルフの背番号25、原口元気はいつもの左サイドではなく、セカンドトップの位置で先発した。

 ロウヴェン・ヘニングスの背後で動き回りながらのプレーは、ゴールを渇望する彼の求めるものと一致する。前半から思い切ったミドルシュートを放つなど、得点への意欲を強く押し出した。

 だが、3月の代表ウイーク明けからデュッセルドルフの堅守に綻びが見られるようになり、不用意な形から次々と失点を重ねていく。同僚の宇佐美貴史が一矢報いるゴールを挙げたが、最終的に1-3で完敗。3連敗という苦境に陥ることになった。原口自身も1月末に新天地に赴いた直後の1月27日のカイザースラウテルン戦でPK弾を決めてから得点がない。そこは本人にとって最も悩ましいところだろう。

 ヘルタ・ベルリンで約1年間に渡って出番を失っていた彼にとって「コンスタントな出場機会」というのは何よりも重要なものだった。短い冬期休暇を終えて今年の元日にドイツに向かう際も「優先順位として一番上にあるのがワールドカップなんで、そこを見据え、第一に考えて決断したい」とキッパリ言い切ったほど、ロシアへの思いは強かった。

 ドイツ国内外から移籍オファーが届く中、原口はあえて2部のデュッセルドルフ行きを決意する。最大の理由はフリームヘルト・フンケル監督からの高評価。この指揮官はフランクフルト時代に高原直泰(沖縄SV)を指導し、二桁得点へと導いた実績がある。

 原口にも同じような非凡なセンスを感じ取ったからこそ、獲得に強くこだわったのだろう。移籍直後の1月24日に行われたアウエ戦でいきなりピッチに送り出したのを見ても、大きな期待が色濃くうかがえた。原口自身も前述のカイザースラウテルン戦で1得点1アシストと結果を残したことで「ここでやっていける」という確信を得たはずだ。

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