ハリルホジッチ監督の胸には常に「くまモン」が光っていた。一緒にロシアでワールドカップを戦う夢は叶わず【写真:Getty Images】
日本サッカー協会は9日、日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督の解任と、西野朗新監督の就任を発表した。
選手やスタッフ以外にもハリルホジッチ監督との別れを惜しむ者がいた。熊本県のゆるキャラ「くまモン」である。
くまモンは自身の公式ツイッターで「ハリルさん、今までありがとうだモン」と感謝を述べ、「ボクのバッジを付けて、熊本のことをいつも励ましてくださり、本当にうれしかったモン。ボクも、ハリルさんのことをずっと応援しているモン」と惜別のメッセージを送った。
なぜ「くまモン」のバッジをハリルホジッチ監督が身につけていたのか。そのきっかけは2016年4月に発生した熊本地震に遡る。すでに日本代表監督に就任して約1年が経っていたハリルホジッチ監督は、地震発生から約1ヶ月後に被災地を訪問し、その際に「くまモン」のバッジを受け取ったという。
それからは試合中だけでなく、記者会見や、ワールドカップの組み合わせ抽選など公式の場では常に「くまモン」のバッジを左胸につけてきた。ハリルホジッチ監督は最初の熊本県訪問から約1年後に再び現地を訪れていた。
日本代表監督としてサッカーの指導者として活動するだけでなく、日本へのリスペクトや被災地へ寄り添うことを忘れなかったハリルホジッチ監督。ロシアの地へ「くまモン」を連れていく夢は叶わず、道半ばで終わりを迎えてしまった。
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