後任の西野朗氏【写真:Getty Images】
日本サッカー協会(JFA)は9日、日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督解任を発表した。
2015年3月から日本代表を率いていたハリルホジッチ監督は、今年6月に開幕するロシアワールドカップに向けたアジア最終予選をグループ1位で突破し、6大会連続となるワールドカップ出場権を日本にもたらしていた。
しかし、昨年11月の欧州遠征でブラジル代表に1-3、ベルギー代表に0-1で敗れると、国内組のみで臨んだ昨年12月のEAFF E-1サッカー選手権(旧東アジアカップ)では韓国代表戦を1-4で落とし、優勝を逃していた。さらに今年3月の欧州遠征でもマリ代表と1-1で引き分け、ウクライナ代表に1-2で敗戦を喫するなど、ワールドカップに向けて不安の残る戦いぶりを見せていた。
ハリルホジッチ監督は過去、2010年の南アフリカワールドカップ直前にコートジボワール代表監督から解任されたことがある。理由は同年2月のアフリカネーションズカップで準々決勝敗退に終わったことの責任をとるためだった。
なお、後任にはJFAの技術委員長を務めている西野朗氏が就任する。同氏は2002年から2011年まで率いたガンバ大阪をリーグ優勝や天皇杯優勝、AFCチャンピオンズリーグ制覇に導いた実績を持ち、ヴィッセル神戸と名古屋グランパスの監督を歴任したのち、2016年3月からJFAの理事および技術委員長の職に就いていた。
西野氏にとって代表チームの指揮は1996年まで務めたU-23日本代表以来のこととなる。1991年にU-20日本代表監督に就任し、1994年からはU-23代表監督へ。日本を28年ぶりの五輪出場に導き、1996年のアトランタ五輪では、チームをロベルト・カルロスやリバウド擁するブラジル代表に勝利する「マイアミの奇跡」に導いていた。
ロシアワールドカップ開幕まで約2ヶ月ほどとなった。日本代表は最終メンバー発表の直前となる5月30日にガーナ代表との親善試合を戦い、6月に入って8日にスイス代表、12日にパラグアイ代表との強化試合を経て、19日にグループリーグ初戦のコロンビア戦を迎える。
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