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Jリーグ 12年前

ほろ苦いスタートとなった浦和レッズのACL初戦。課題の中に見えた光明とは?

26日、ACLグループステージ第1戦・広州恒大対浦和レッズの試合が行われた。浦和レッズの2013年公式戦初戦は、高い能力を誇る広州恒大のアタッカーに試合を動かされ、0-3の敗戦というほろ苦いスタートとなった。苦しい試合の中で見えた光明と、今後の課題、戦いぶりを予想していく。

text by 川岸和久 photo by Kenzaburo Matsuoka

本来のサッカーが展開できなかった浦和

 浦和レッズの2013年シーズンが始まった。チームは一時の迷走期間を脱し、ミシャサッカーでの2年目を迎える。昨季の中国スーパーリーグチャンピオンの広州恒大を相手にしたACLのアウェイ初戦の戦いぶりから、今季の浦和を戦いぶりを予想してみたい。

 今季の大きなトピックとしては鹿島から興梠、仙台から関口と、広島から森脇、柏から那須と契約切れの日本代表経験のある選手をピンポイントで獲得したことで、チーム内の競争面でも上積みが期待出来そうだ。ミシャの元で輝きを取り戻した柏木、昨年加入して伝導師の役割を果たす槙野を中心とした主力が2年目を迎える事もプラス材料だ。

 そんなチームの公式戦初戦は、1トップに原口、2シャドーには柏木とマルシオ、両サイドに梅崎、宇賀神、2ボランチに鈴木と阿部、最終ラインには左から槙野、永田、森脇、キーパー加藤という形での幕開けとなった。

 まずは攻撃面。中国代表、韓国代表を擁す広州の守備陣を相手に、細かいパスをベースにしたサッカーを繰り広げる姿は昨年と同様だった。ただしこの試合では、攻撃の中心となるべき柏木とマルシオの不調が目についた。マルシオは良い位置でボールを受けるものの、パスの精度を欠き、好調時の姿よりはむしろ一昨年の不調時の姿が浮かぶような出来。柏木に至っては良い形でボールを受ける数も少なく、いわゆる消えてしまっている状態であった。

 1トップを張った原口も奮闘はしていたが、最終ラインとボランチ2枚でしっかりとした守備ブロックを敷いてきた広州の守備陣を慌てさせる場面というのは数えるほどだった。両サイドを見れば、梅崎、宇賀神がフリーの形になる場面も見られたが、中央から効果的なパスが出てくる事もなく、小さな展開を相手に狙われて逆にカウンターを受けるといった状態。シーズン初戦であるということ、不慣れなアウェイのピッチであることを差し引いても、本来のサッカーが出来なかったように見えた。

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