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バルサに冷や汗かかせたセビージャの”3つの嫌がらせ”。唯一止められなかった不確定要素はやはり…

リーガエスパニョーラで首位に立つバルセロナが、敗戦寸前まで追い込まれた。現地時間31日に対戦したのはセビージャ。苦手とされる代表ウィーク明けの試合で、かつリオネル・メッシがベンチスタートだったバルセロナを追い込んだ戦術とはいかなるものだったのだろうか。(文:長坂祐樹)

text by 長坂祐樹 photo by Getty Images

セビージャの高速カウンター炸裂

ルイス・ムリエル
セビージャの2点目を挙げたルイス・ムリエル【写真:Getty Images】

 現地時間31日、リーガエスパニョーラ第30節が行われ、バルセロナはアウェイでセビージャと対戦した。

 代表ウィーク明けのリーグ戦。バルセロナは負傷により中盤の要セルヒオ・ブスケッツが招集外、エースのリオネル・メッシがベンチスタートのイレギュラーな状態でセビージャ戦に臨んだ。

 対するホームのセビージャは、基本は1トップのルイス・ムリエルとトップ下のフランコ・バスケスを横並びにした4-4-2でブロックを作りながら守り、カウンターを狙った。

 なお、バルセロナが自陣深い位置でビルドアップしようとした際には、前線のムリエルとバスケスが片方のセンターバックとアンカーにプレスをかけ、もう片方のセンターバックにはサイドハーフ、さらに外でフリーになったサイドバックにはサイドバックがプレスをかけるというメカニズムまで準備していた。

 前半早々のハイプレスに苦しんだバルセロナだったが、15分頃から相手のプレスの勢いも弱まったことで最終ラインを押し上げることができていた。その後は相手の2トップに対し、アンカーのイヴァン・ラキティッチがセンターバックの横に落ちることで3対2の状況を作りながら1列目の守備を超えることには成功していた。それでもセビージャの中盤4人の横のスライド、そしてサイドバックの後ろからの迎撃プレスによってバルセロナは効果的な崩しを見せられずにいた。

 セビージャは、奪った後の攻撃にも明確な意図を持っていた。自陣深い位置でボールを奪えば、フィジカル的に強いバスケスやムリエルへロングボールを送ることで相手のカウンタープレスを無効化。中盤でボールを奪えば、2トップまたはサイドハーフがすぐさま相手のサイドバックの裏へ走り出し素早いカウンター攻撃に移った。

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