GKは無風状態。DF控えは人材難、実力不足の選手多く
日本代表のGK川島永嗣【写真:Getty Images】
日本代表の3月欧州遠征はマリ代表に1-1、ウクライナ代表に1-2と1分1敗で終わった。残りの試合は5月30日の壮行試合ガーナ戦のみとなり、ここからはいよいよロシアワールドカップへ向けた23人への絞り込みが本格的に始まる。
5月中旬には予備メンバー35人が発表されるが、本大会23人を軸として、当落線上の選手たちを最後に見定めるはずだ。果たして23人はどのような陣容になるのか。基本線は2つある。
1つ目は23人のバランス。23人という枠は決して多くはない。大会中に負傷など不測の事態に対応するために、11のポジションのレギュラークラス11人と、そのサブを11人。残り1人はGKが3人の選出を義務づけられているため、GKとするのが一般的だ。
2つ目はフォーメーション。ハリルホジッチ監督体制では【4-3-3】が基本フォーメーションとなっていた。GK:1人、DF:4人、MF:3人、FW:3人だ。
2つの基本線から考えると、23人の内訳はGK:3人、DF:8人、MF:6人、FW:6人となる。ここから23人を考えていきたい。
<GK:3枠>
【確実】川島永嗣
【濃厚】東口順昭、中村航輔
【可能性あり】西川周作、林彰洋、権田修一
最も波乱の起きないポジション。確実なのは川島。実力的に頭一つ抜けている。控えは東口と中村が濃厚だ。他の選手も可能性はあるが、2人を上回るパフォーマンスをクラブで発揮できているわけではない。彼ら3人に負傷などがない限り厳しいだろう。
<DF:8枠が基本>
【確実】吉田麻也、槙野智章、昌子源、長友佑都、酒井宏樹
【当落線上】植田直通、酒井高徳、遠藤航
【可能性あり】三浦弦太、森重真人、車屋紳太郎
DFは人材難だ。センターバックは控え含め4人必要。吉田、槙野、昌子は確実だが、控え1人が不確定。3月合宿の起用から見ると植田だが、現段階では実力不足。
サイドバックは4人「程度」必要。右は酒井宏、左は長友で確定。サブには左右どちらもできる酒井高がいれば安心だったが、欧州遠征のパフォーマンスを見ると大いに不安。頭数として入れてもいいが、その程度。他にいい選手が台頭すればとって代えられるだろう。
残り1人。左の車屋か、右の遠藤か。遠藤とした場合、他のポジションにも影響が出る。遠藤は守備的MFとしても起用できるため、右サイドバックとMF両方の控えとして遠藤を呼ぶことも可能。
そうなると、MFに遠藤とは異なるタイプを呼ぶという裏技が使える。逆もしかりで、遠藤をMF登録して左のスペシャリストである車屋を入れることもできる。とはいえ遠藤はまだ指揮官を納得させるパフォーマンスを見せていないのだが。