FWでアピール成功は中島翔哉。しかし他の選手は…
日本代表の中島翔哉【写真:Getty Images】
日本代表は現地27日、ベルギー・リエージュで行われたウクライナ代表戦に1-2で敗れた。23日のマリ代表戦は1-1の引き分けに終わっており、昨年11月の2試合と合わせて欧州遠征未勝利となった。
内容・結果ともに芳しくなく、世界の「中堅国」とのレベルの差を見せつけられた。ロシアワールドカップに向けて厳しい現実を目の当たりにした。同時に、選手個人に目を向けても当落線上でアピールに成功した選手があまりに少なく、逆に不在だった選手に復活の目が出てきた。
ワールドカップのメンバーは23人。これまでのハリルジャパンの戦いから予想すると、GK:3人、DF:8人、MF:6人、FW:6人が基本となる。どの選手が選考レースをリードしているのか。
FWは、センターFWで大迫勇也が確実。だが、その後が続かない。杉本健勇はまったく通用せず評価を下げた。小林悠も序列を覆すほどのプレーを見せていない。本大会で厳しい2人よりは、得点感覚に優れた岡崎慎司を、となっても何ら不思議ではない。
左右では、原口元気と今回は招集が見送られた乾貴士は濃厚。乾は既に指揮官の想定に入っており、他選手を見たいがための招集漏れと思われる。続くのが中島翔哉。この遠征では2試合とも途中出場だったが、好機を演出し、ゴールも決めた。指揮官が直々に会見で言及するなど評価が急浮上した。本大会でもジョーカーとして期待できる。
残りは1人。背水の陣だった本田圭佑はアピールとまではいかないが、ウクライナ戦は守備で奮闘。やや評価を上げたはずだ。逆に元々評価が高かった久保裕也はこの連戦でもノーゴール。評価を下げた。現在2人は横並び状態なのではないか。
また、本田には1トップという可能性もある。ハリルホジッチ監督が腹案として想定しているかは定かでないが、本大会でのプランBとしては悪くない。いずれにせよ、絶体絶命だった本田は、依然として当落線上ではあるが選考レースに生き残った。