ウクライナ戦で先発濃厚の本田圭佑【写真:Getty Images】
日本代表は現地時間今日27日、ベルギー・リエージュ市内において、ウクライナ代表戦を行う。
この試合が終われば5月中旬にはロシアワールドカップ(W杯)の予備メンバー35人が発表され、そして5月30日のガーナ戦を迎える。ガーナ戦まで代表戦はなく、ハリルホジッチ監督に試合で直接アピールできる場は事実上、このウクライナ戦が最後となる。
当落線上の選手たちにとっては緊張感のあるサバイバルマッチとなる。中でも注目はFW本田圭佑だ。半年ぶりに代表に復帰したが、23日のマリ戦ではミスもあり、本人もパフォーマンスに満足していない。ウクライナ戦は先発濃厚なだけに是が非でも結果がほしい。
ハリルホジッチ監督は本田をトップ下やインサイドハーフなどのMFで起用する意向はない。あくまでFWとして考えている。そうなると考慮しなければならないのはFWの枠だ。
本大会の正式メンバーは23人。11の各ポジションにレギュラーとそのサブを1人ずつ置くのが一般的で、これまでの基本フォーメーション【4-3-3】に当てはめると、GK:3人、DF:8人、MF:6人、FW:6人となる(GKは規定により3人必要)。
FW6人のうち大迫勇也は確実。残り5枠は当確とは言えないが、乾貴士、久保裕也、原口元気は濃厚。大迫の控えとしてセンターFWが入る。ここは杉本健勇か岡崎慎司かあるいはそれ以外の選手。そうなると残りは1枠。本田がここに滑り込めるかどうか。
競争は熾烈だ。マリ戦では中島翔哉がアピールに成功し、今回は招集を見送られたが浅野拓磨は指揮官が好きなタイプの選手。宇佐美貴史や小林悠もウクライナ戦でチャンスがある。可能性のレベルまで広げればまだまだ候補選手はいるが、有力なのはこの5人だ。
2010年のブラジルワールドカップ以降、日本代表を牽引してきた本田圭佑だが、中島、浅野、宇佐美、小林らの競争に勝たなければロシア行きはない。
本田はウクライナ戦で先発が濃厚。前半にいいプレーをすれば長い時間起用されアピール成功となるが、不甲斐ないパフォーマンスなら後半直後に交代させられるだろう。つまり、他の選手にチャンスが転がり込む。
運命のウクライナ戦。本田にとってはラストチャンスとなる。
(取材・文:植田路生【リエージュ】)
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