長友佑都【写真:Getty Images】
日本代表は現地時間25日、キリンチャレンジカップのウクライナ戦に向けて練習を行った。
「結局は結果だと思うんですよ」。長友佑都は勝利の重要性を説いた。
「例えば監督はワイドの選手に裏へ抜けろってことを要求していますけど、例えば後半、(本田)圭佑が入ってきて、右サイドで圭佑が足元で下りてきて、あそこで細かいパスを回して、ボランチ経由して中島までボールが渡ったシーンもあった。そういう形が作れて、なおかつチャンスが作れれば、それはもう問題ないと思うんですよね」
監督の求めることを実践し、ピッチ内で選手一人ひとりが最善の判断をしなければならない。「特に若い選手とか、今回代表に初めて来た選手とかも監督の言っていることをやり続けるのは大事なんだけど」としつつ、長友はこう続ける。
「自分の特徴を出すため、あとはチームとして『ここは下りてきてほしい』、『足元で受けてほしい』っていうのは、やっぱり自分の判断で行かなきゃいけない。圭佑とかはもちろん経験がある分、自分の判断でやっていますけど。生き残りをかけたサバイバルなので、今回入った若い選手は監督の要求をまずは達成させたい、そういうプレーをしたいっていうのはもちろんわかる。ただそればかりやっていると、いいサッカーというか意思疎通が取れたサッカーはできない」
ワールドカップで結果を残すために、選手たちに必要なことは何か。長友はこう語る。
「ワールドカップのメンバーに選ばれるためにプレーするという目標だけでは正直、ちょっと厳しいのかな。内容を求めたり、結果を求めたり、いい内容にするには厳しいかなと思いますね。むしろワールドカップで本当に勝つためにどれだけ一人ひとりが本気で思っているのか、そういうプレーができているのか。選ばれるためにやることはもちろん大事なんだけど、それで満足することなく。勝つことが僕たちの目標なので、そこの違いというか、バランスっていうのはちょっとギャップがあるかなっていうのは感じますね」
監督に自分をアピールしたい気持ちは全員が持っているだろう。それでも、『チームの勝利のために』という思いがなければいけない。日本代表の主力を長く務める長友は、本当の意味での一致団結を求めている。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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