【日本 1-1 マリ 国際親善試合】

　日本代表は23日、国際親善試合でマリ代表と対戦し1－1で引き分けた。

　左サイドのアタッカーとして先発出場した宇佐美貴史は、「前半は厳しかった」と振り返る。

「（味方の）顔が上がれば背後を狙いますけども、顔が上がるシーンがなかったし、短いパスで繋ぐシーンしかなかった」

　背後への意識をチームで共有して臨んだ後半は、「（昌子）源が持って仕掛けていけばサイドから斜めに動き出ししようという決まり事の中でやっていた」と言う。そして「中で、何本か引き出すシーンはありましたけど」としつつ、こう続けた。

「そういうロングボール、セカンドボールを拾ってチャンスになるならば良いですけども、ピンポイントで足下に入ってゴールに行くのはなかなか難しいですし、それ一辺倒になっても良くない」

　宇佐美も、背後を狙うことの重要性はわかっている。それでも「足下で動かしながら、選択肢として余裕があれば背後、というくらいでも良かったかなと思います。そういうシーンもなかなか前半から生まれていなかったので、背後をまず狙って、そこのこぼれ球から狙っていこうというのは理解できていますけど」

　自身も決定的なプレーを発揮できず、「アピールできたとは全く思っていない」と述べる。

「まずチームとしてのパフォーマンスが100あって、個人の力を100出せるのか。ああいう状況で個人の力で、一発で局面を変えてゴールにしてしまえば、チームとして余裕を持って良いリズムでやれる。そういうところをまず、自分の目的、ストロングポイントとして、一発でやり切るシーンがないと自身の満足度は高められないです」

　チームの戦い方に自分を当てはめながら、その上で違いを生み出す。それができれば宇佐美はハリルジャパンにとって欠かせない戦力となるはずだ。

（取材：元川悦子、文・構成：編集部）

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