ゴールが欲しいチェルシー。ゴールを奪ったバルサ
現地時間14日、チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦2ndレグが行われ、バルセロナはチェルシーをホームに迎えた。
アウェイでの1stレグを1-1で終えていたバルセロナは、2ndレグは0-0のままでも準々決勝進出が決まる状況にあった。対してチェルシーは、強力な攻撃力を誇る相手を抑えつつ最低でも1得点を奪わなければならない、決死の覚悟で試合に臨んだ。
チェルシーにとっての最高のストーリーは、1stレグのように5-4-1のシステムで堅く守り、失点をゼロに抑えながら、前線のタレント力で得点を奪うというものだっただろう。しかしその目論みは、バルセロナのFWリオネル・メッシの前ではかなく散ることとなる。
3分、右サイドに流れてボールを受けたメッシは、中のウスマン・デンベレとワンツーで抜け出すと、さらにペナルティエリア内にいるルイス・スアレスにパス。これは相手に当たるもこぼれ球を自ら拾い、そのまま右足を振りぬいて相手GKの股を抜くシュートを決めて見せた。
1点でも多くゴールが欲しいチェルシーにとって、この失点は目を覚ますきっかけとなった。バルセロナが後方でビルドアップを開始すれば、チェルシーは思い切って最終ラインを上げてハイプレスを敢行。奪ったボールはショートカウンターにつなげ、それが無理ならばゆっくりパスをつないで崩しの機会を伺った。
その際、両サイドのエデン・アザールとウィリアンの個の能力が光った。8分、12分と両者が絡んだ攻撃はバルセロナのゴールに迫り、チェルシーは0-1とリードされていながら悪くない展開を見せる。
しかし、皮肉にもチェルシーは攻撃に出た際に空いた裏のスペースをメッシに利用されてしまう。20分、アザールの仕掛けが大きくクリアされると、それをセンターサークル付近で拾ったセスク・ファブレガスがコントロールミス。ボールはメッシに渡り、そこからバルセロナのカウンターがさく裂。最後はデンベレが豪快なシュートを叩き込み、戦局を大きく動かす重要な追加点を決めた。