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アトレティコの主力流出は必然的? 補強禁止処分の影響大、FFP遵守も考慮か

text by 編集部 photo by Getty Images

カラスコ
アトレティコ・マドリーを退団したカラスコ【写真:Getty Images】

 先日、アトレティコ・マドリーに所属する24歳のベルギー代表MFヤニック・フェレイラ・カラスコと30歳のアルゼンチン代表MFニコラス・ガイタンが中国スーパーリーグの大連一方に移籍した。一見すると中国1部に主力を奪われた形に見えるが、アトレティコには選手を売却せざるを得ない事情があったのかもしれない。

 アトレティコは2016年に国際サッカー連盟(FIFA)から補強禁止処分を受けた影響で昨年夏に補強(獲得は可能だが選手登録が不可)することが出来ず、主力保持に努めたことで売却による収入が期待できなかった。冬の移籍市場に入るとチェルシーからジエゴ・コスタ、ラス・パルマスからビトーロが加入し、さらに人数が増えたことで人件費が増加した。

 欧州サッカー連盟(UEFA)が定めるFFP(ファイナンシャルフェアプレー)を遵守して収支バランスを保つためには、どこかのタイミングで何人かの選手を売却しなければならない。支出が収入を大きく超えてはいけないというルールに違反すれば、罰金処分やUEFA主要大会の出場禁止などの制裁を受けることになる。

 ただ、欧州市場が開いている時期にも主力の売却はなかった。代わりに中国市場が開いているタイミングで大連一方からカラスコやガイタンに対するオファーが届いたため、最終的にカラスコは3000万ユーロ(約39億5000万円)、ガイタンは1800万ユーロ(約23億7000万円)で売却することに。選手の市場価値や残りの契約年数から考えると比較的安い値段で売ることになったと言えるかもしれない。

【了】

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