ACL王者の攻撃を受けるも織り込み済み
FC東京は中盤がフラットの4-4-2でスタート。浦和がボールを保持するときは、2トップの一角が相手のアンカーを監視した。また、浦和がゴールキックでリスタートする際はボランチの高萩洋次郎が高い位置を取り、青木拓矢をケアしていた。
アウェイチームは試合立ち上がりからボールを握り、攻め手を探っていく。特に目立ったのは右サイドに入ったマルティノス。新加入アタッカーは縦への突破だけでなく、周囲とのコンビネーションから相手を崩す姿勢を見せた。8分、右サイドで作るとキャプテンの柏木陽介がスルーパス。これに走り込んだ遠藤航が折り返すも、ボールは逆サイドに流れた。10分にはPA手前でこぼれたボールに柏木が反応。左足アウトにかけたシュートを放ったが、これはFC東京の守護神・林彰洋ががっちりとセーブした。
AFCチャンピオンズリーグ王者の攻撃を受ける形となったホームチームだが、これは織り込み済み。前半は自陣で何度かパスミスをかっさらわれたものの、一人ひとりが集中力を保ち、しっかり耐えながら攻撃の糸口を探っていく。15分、左サイドでスローインからリスタートすると、ディエゴ・オリヴェイラが逆サイドに展開。駆け上がった室屋成が持ち込んで右足を振り抜くも、シュートは枠を外れた。28分には右サイドでFKを獲得。キッカーの太田宏介が質の高いボールを中央に送ったが、味方に合わなかった。
浦和は43分、柏木の浮き玉のパスに反応した興梠慎三が、斜めのランニングで受けると右足を振り抜く。相手を出し抜く素晴らしいパスと走り込みだったが、背番号30のシュートはサイドネットに飛んだ。
スコアレスで迎えた後半早々、試合が動く。48分、中盤でのボールの奪い合いを FC東京がモノにすると、高萩洋次郎のスルーパスに抜け出した東慶悟が持ち込む。相手に寄せられ体のバランスを崩しながらシュート。これがゴールへ吸い込まれ、青赤が先制に成功した。
東の得点には、長谷川健太監督率いるチームの今季にかける思いが感じられた。しかし、浦和も黙ってはいない。