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クロス偏重のマンUスタイル、現地識者が非難も危機感足りぬ指揮官「運に見放された。できることすべてやった」

またもマンチェスター・ユナイテッドが格下に不覚を取った。最下位と低迷するフラムにホームで引き分けたのだ。現地メディア・識者からはあまりに単調なスタイルへの批判も出ているが、指揮官は「運」を理由にしている。

text by 藤井重隆 By Shigetaka Fujii photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

フラムは稲本在籍時以来の快挙

クロス偏重のマンUスタイル、現地識者が非難も危機感足りぬ指揮官「運に見放された。できることすべてやった」
FWロビン・ファン・ペルシーはワントップで出場【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 マンチェスター・ユナイテッドは9日、プレミアリーグ第25節で最下位フラムとホームで対戦し、2-2で引き分けた。香川真司はベンチ入りしたが4試合連続で出番がなかった。

 フラムがユナイテッドの本拠地オールド・トラッフォードで引き分け以上の結果を残したのは、元日本代表MF稲本潤一がゴールを挙げて3-1の歴史的勝利に貢献した2003年10月以来のことだ。

 試合前には「ミュンヘンの悲劇」の56周年を記念し、1分間の黙とうが行われ、選手たちが左腕に喪章を付けてプレーする一方、スタンドからは例のごとく前監督のファーガソン氏をはじめ、同事故の生存者でクラブの伝説的選手チャールトン氏らが見守った。

 前節に続き同試合で4-2-3-1の布陣で臨んだユナイテッドは、ストークに敗北を喫した前節に続いてオランダ代表FWロビン・ファン・ペルシーをワントップ、イングランド代表FWルーニーをトップ下、同国代表MFヤングが左MF、そしてスペイン代表MFマタが右MFに入った。

 ユナイテッドは前半19分、フラムに一瞬の隙を突かれ、ゴール前に空いたスペースに入ったクロスに飛び込んだシドウェルに先制点を許した。なかなかフラムの守備を破れないユナイテッドは後半途中からMFヤヌザイ、MFバレンシア、FWエルナンデスら攻撃的3選手を投入し、3-2-3-2という変則的な超攻撃的布陣に切り替えて巻き返しを図ると、同33分から80秒の間にファン・ペルシーとキャリックが立て続けに決めて逆転に成功する。

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