前半はバランスを欠いたドルトムント
“英断”を下した。62分。ペーター・シュテーガー監督は、マルコ・ロイスに代えてマリオ・ゲッツェを投入。その時スコアは1-2だった。2月16日、ヨーロッパリーグのラウンド32第1戦。アタランタBC相手に1点ビハインドのボルシア・ドルトムント。
30分、先制に成功したのはBVBだった。自陣に下がったミシ・バチュアイのボール奪取からカウンターを仕掛ける。ウカシュ・ピシュチェクからのパスを、アンドレ・シュールレがワントラップ。倒れながら、浮いたボールを右足アウトで押し込んだ。
しかし、総じて前半を振り返れば、ドルトムントは攻守にバランスを欠いていた。アタランタの組織的なプレスに手を焼いた。単発的なカウンターが目立ち、前線に送ったロングボールはそのまま流れるなど、中盤で落ち着いたビルドアップを行うことができなかった。12分には、クリスティアン・プリシッチの中央への仕掛けからボールを奪われ、カウンターを食らって危険な場面を迎えている。縦に急ぎ過ぎたことで、不用意なボールロストを招いたとも言えるだろう。
どっちつかずの展開で、ゲームを落ち着かせることのできる選手の不在――。シュテーガー監督はアタランタ戦で[4-2-3-1]の布陣を採用。中盤はユリアン・バイグルとゴンサロ・カストロのダブルボランチ、トップ下にロイス、左右にシュールレとプリシッチである。しかし、そもそもロイスは10番タイプではなく、カストロは上下に運動量が豊富だが、ゲームを組み立てることはできない。同様にバイグルもピボーテとして展開力はあっても、1列上がって攻撃のタクトを振るうタイプではない。