プロのレベルの高さや厳しさをあらためて目の当たりに
無邪気な笑顔を浮かべながら、二冠王者・セレッソ大阪の一員として、憧れてきたプロの世界における第一歩を踏み出したばかりのFW安藤瑞季が逆に問いかけてきた。1日から静岡県内で開催された恒例のJリーグ新人研修中に設けられた、取材対応におけるひとコマだ。
「どちらがいいと思いますか? 坊主頭とそうじゃないほうとでは?」
古希を越えてますます情熱をたぎらせる名将、小嶺忠敏監督の厳しくも温かい指導を受けた、長崎総合科学大学附属高校(長崎)でのサッカー漬けの日々が終わりを迎えたのが先月5日。以来、入学時から厳命されてきた坊主頭にも迷うことなく別れを告げた。
「中学までは、けっこう髪が長かったんですよ。高校時代は縛られていたので、いつか伸ばそうと思っていました」
決して浮かれているわけではない。先月中旬からタイで行われたセレッソの1次キャンプのメンバーに大抜擢され、プロのレベルの高さや厳しさをあらためて目の当たりにした。タレントがそろうフォワード陣、特に杉本健勇と柿谷曜一朗のコンビネーションに目を奪われた。
「テレビを見ているだけではわからないところというか。(杉本)健勇さんはヘディングが強いイメージがありましたけど、(柿谷)曜一朗さんとのコンビネーションで抜け出すタイミングがすごく上手い。自分が入ってあの関係性ができるかと言えば、当然ですけどまだ難しいと思いました」