バルセロナに加入したフィリッペ・コウチーニョ【写真:Getty Images】
今月末の31日で終了を迎える欧州の冬の移籍市場だが、イタリア・セリエAでは残り数日となった時点で大きな動きは少ない。伊紙『スタンパ』は、全20チームの補強総額がわずか12億円あまりであることを指摘している。
夏の移籍市場に比べれば、シーズン途中である冬の移籍市場では選手の移動は比較的少なめとなる。それでも、サッカー界を大きく揺るがすような大型移籍が実現するケースも決して珍しくはない。
バルセロナはこの冬に、リバプールからブラジル代表MFフィリッペ・コウチーニョを獲得。ボーナスを含めた移籍金の総額は、サッカー界歴代2位の1億6000万ユーロ(約216億円)だとされている。だがイタリアの今回の移籍市場では、全20チームの補強総額を合わせてもこの金額に遠く及ばない。
『スタンパ』によれば、27日までにセリエAで成立した移籍の移籍金総額は900万ユーロ(約12億円)。コウチーニョひとりの移籍金の5%あまりでしかない金額だ。
データサイト『transfermarkt』によれば、この冬にイタリアのクラブに加入した選手で最も市場価値が高い選手はインテルがバルサから獲得したMFラフィーニャ。だが買い取りオプション付きレンタルでの加入のため補強総額には加えられていない。
その他にも、主な補強はレンタルが中心。完全移籍で最も高額な選手はカリアリが獲得した20歳のコロンビア人FWダミル・セテルで、移籍金は320万ユーロ(約4億3000万円)。コウチーニョの50分の1という金額となっている。
イングランドではリバプールのDFフィルジル・ファン・ダイク(約106億円)、ドイツではボルシア・ドルトムントのDFマヌエル・アカンジ(約29億円)、フランスではモナコのFWピエトロ・ペッレグリ(約34億円)など、いずれの主要リーグでも一人の移籍金でイタリアの総額を大きく上回る取引がこの冬に成立している。残り数日で、イタリアでも大きな動きはあるのだろうか。
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