フットボール・ライティングの名手が贈る日本サッカー新旧の歴史群像劇 登場200名、全49篇
長年、サッカーの歴史証言者たちの声を拾うべく現場でフィールドワークを続けてきた著者による渾身の本格的サッカー史。日本サッカーの未来を見据え、1964年の東京五輪から現代までの軌跡をたどる戦後日本サッカーの系譜。
2018年のロシアワールドカップ、2020年の東京五輪を目前に控え、日本サッカーの歴史を振り返る永久保存版の大書の完成。膨大な取材によって明らかにされる日本サッカーの軌跡。日の丸のために戦ってきた者たちの肉声に今こそ耳を傾けたい――。
【目次】
●1960年代
東京五輪・アジア最弱からの躍進
校庭本拠地の金字塔 V4東洋工業
無敵王者を倒し大学最後の日本一
メキシコ五輪・銅メダルで人気爆発
世界への窓・ダイヤモンドサッカー
三冠、「赤き血のイレブン」の真実
●1970年代
不世出の天才伝説・釜本邦茂
社会現象になった王様ペレの来日
釜本+奥寺=得点力倍増計画
「世界一バイエルン来日」という初夢
奥寺康彦の挑戦――アマから最高峰へ
選手権人気の沸騰、浦和南―静岡学園
素人監督だから描けた帝京伝説
ジャパンカップで世界の香りを
地獄を見て希望の灯 ワールドユース
●1980年代
平均年齢21・5歳で挑んだスペイン82
史上初、ドイツ人プロを指揮した鈴木良平
なでしこ事始め 極貧から世界一へ
日本代表が読売クラブに負けた日
近くて遠いワールドカップと韓国
ちゃぶり倒せ!10番木村和司
1枚の写真から空中戦支配・原博
「純血」でアジア制覇の快挙・古河電工
専守防衛が寂しく砕けたソウル五輪予選
“助っ人”のバナナシュートで選手権制覇
誰も知らない王国ブラジル初挑戦
●1990年代
オフトマジック――“恐韓症”の終焉
ドーハの悲劇 ラモスに残された謎
J開幕 読売が日産に勝てない理由
神様ジーコが鹿島で築き上げた礎
「エースの城」は高卒ルーキー
痛快に暴れた超攻撃ベルマーレ
短命だったファルカン革命の実相
名古屋を一変させたヴェンゲル哲学
ゴン中山、4試合連続ハットトリック
28年ぶり快挙からのリベンジ・西野朗
「強運」加茂周を最後に待ち受けた「悲運」
ワールドカップの扉が開いた!
左サイドから見た夢舞台・相馬直樹
世界で信頼を取り戻した岡田の笛
ブレない異端児・中田英寿
フリューゲルスの華々しく哀しい結末
浦和J2降格 駒場が静かに泣いた日
変革期の開拓者――闘将・柱谷哲二
●2000年代
アンチ・カズが消え、寵児からキングへ
磐田の完全制覇と消えたレアル挑戦
オシム――愛される「厳父の理路整然」
期待薄世代の逆襲――北京五輪
プラチナ世代はブラジルを怖がらない
「あとがき」にかえて││日本サッカーに見る夢
【著者プロフィール】
■加部究(かべ・きわむ)
スポーツライター。 1958年、前橋市に生まれる。 立教大学法学部卒業。
高校1年のとき“空飛ぶオランダ人”の異名をとるヨハン・クライフの映像に遭遇。
衝撃が尾を引き、本場への観戦旅を繰り返すようになる。1986年、メキシコ・ワールドカップを取材するためスポーツニッポン新聞社を在籍3年目に依願退職。
以来、ワールドカップ7度、10度以上の欧州カップ・ファイナル及び4つの大陸選手権等の取材をこなしながら『サッカーダイジェスト』、『エル・ゴラッソ』、『サッカー批評』、『フットボール批評』など数多くの媒体とかかわる。
代表作に『祝祭── Road to France』、『真空飛び膝蹴りの真実“ キックの鬼” 沢村 忠伝説』、『サッカー移民』、『大和魂のモダンサッカー』、『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』、『サッカー通訳戦記』。共著書に『敗者復活戦』ほか。