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“バニシングスプレー”発明者、「FIFAはアイディアを盗んだ」。113億円賠償を要求

text by 編集部 photo by Getty Images

バニシングスプレー
サッカーの試合で用いられるバニシングスプレー【写真:Getty Images】

 サッカー界で普及した「バニシングスプレー」の特許を保有する男性が、国際サッカー連盟(FIFA)にアイディアを盗用されたとして賠償金の支払いを求めている。米紙『ニューヨーク・タイムズ』が15日付で伝えた。

 バニシングスプレーはサッカーの試合において、主審がフリーキックのポイントや壁の位置などを示すために使用。ピッチ上に泡を噴霧してラインを描くことができ、ラインはその後自然に消滅する。2014年ワールドカップ(W杯)での使用などを通して世界的に普及し、Jリーグなどでも使用されている。

 だが、このスプレーを開発したというハイネ・アレマーニュ氏は、自身のアイディアがFIFAによって不正に使用されていると主張。「FIFAは私のアイディアを盗んだ。フェアプレーに反することだ」と訴えている。2014年W杯の数ヶ月前には、FIFAが50万ドル(約5600万円)でアレマーニュ氏の特許を買い取る交渉を行っていたが、合意に至らなかったという。

 リオデジャネイロ裁判所は先週、アレマーニュ氏の特許が44ヶ国で有効であることを認め、FIFAに対してスプレーの使用を停止しなければ1試合あたり1万5000ドル(約170万円)の罰金が発生する旨を通告したとのことだ。スプレーの開発に15年を要したというアレマーニュ氏は、リオ裁判所を通してFIFAに1億ドル(約113億円)の賠償金を要求している。

【了】

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