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長友佑都 7年前

インテル、守備の“弱点”露呈し初黒星。長友佑都の再起用も課題克服への一案か

現地時間16日にセリエA第17節の試合が行われ、インテルはウディネーゼに1-3で敗戦。今シーズンの初黒星となった。守備の弱点を露呈してしまった形の敗戦であり、後半戦に向けた修正のため再び長友佑都に出番が回ってくる可能性もあるかもしれない。(取材・文:神尾光臣【イタリア】)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

17戦目で初黒星。新進気鋭の指揮官に弱点突かれる

インテル
ウディネーゼ戦で今季初黒星を喫したインテル【写真:Getty Images】

「こんな退縮が発生するとは、私自身予想だにしなかった」

 インテルがホームで1-3と敗れたウディネーゼ戦後の記者会見で、ルチャーノ・スパレッティ監督はうなだれた。速攻と堅い組織守備で盤石の強さを見せ、内容の悪い時でも終盤にはものにしていた彼らだが、17戦にして初めて訪れた敗戦は、そんな”強み”が見られなかった。

 前節はユーベ相手に敵地でドロー。「ユーベのようなパワーと意欲を養いたい」とスパレッティ監督は語っていたが、その矢先にこのような結果になった。力の上乗せどころか、今まで見せた強みさえ影を潜めた内容。一体、何が起こっていたのか。

 まずは相手が、インテルを攻略する上でどういうサッカーを展開したかに注目なければならない。マッシモ・オッド監督が途中就任して4戦目のウディネーゼは戦術上綿密な準備を図り、修正しながら貫徹した。

 まずは高い位置からのプレスで、インテルの低い位置からの組み立てを阻害すること。ボールホルダーを素早く囲み、ボールを奪う。そしてその後には、スピードと運動量を持ち味とする2トップでインテルのDFラインの裏を突いてきた。

 2トップを長身ながらスピードのあるケビン・ラザーニャと、ファンタジスタタイプのロドリゴ・デ・パウル。これまでの試合ならば裏に抜けたFWには、ミラン・シュクリニアルやミランダが着実にカバーリングをし、1対1でボールを奪っていたところ。ところがウディネーゼの2トップは、この彼らを振り切った。そして14分には、右のサイドアタックも突破も絡めて先取点。ラザーニャは期待通りにシュクリニアルのマークから逃れ、ダビデ・サントンを翻弄してエリア内に侵入したシルバン・ウィドマーのクロスをフリーで押し込んだ。

 しかもこれでは終わらない。オッド監督はアプローチにも手を加えた。「前からプレスを掛けようとしたがうまくはまらなかったので、あえてチーム全体の重心を下げた」。最終ラインの位置を10mほど下げ、敢えてインテルを前に出させる。そしてボールを奪えば、ウイングバックを使って積極的にサイドを攻め、一層前かがりになった相手の背後をついた。2点目はVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)を介し宣告されたPKによるものだったが、その要因となったダビデ・サントンのハンドはやはりサイドからの速攻で生まれている。その後も彼らは面白いようにインテルをカウンターで攻めたて、3点目まで奪った。

 かつてはラツィオやミランで活躍した元イタリア代表は、プロ監督となって3年目ながら戦術家のサッカー指導者として評価を得だしている。その面目躍如といったところだが、とにかく彼の戦術により、インテルの堅い組織守備もスピードで裏を突かれたら弱いということがさらけ出されたわけだ。

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