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日本代表 7年前

【英国人の視点】E-1という奇妙な大会が果たすべき役割。ハリルが雄弁に語ったサッカーの存在価値

8日に開幕したEAFF E-1サッカー選手権2017決勝大会。ハリルジャパンは開幕戦となった北朝鮮戦で1-0、なでしこジャパンも韓国に3-2の勝利を挙げたが、内容は振るわず。また、その他の試合も低調なパフォーマンスに終始していた。E-1サッカー選手権へのファンの熱意は薄いように感じられるが、同大会が果たす役割は何なのか。政治的問題に揺れるアジア諸国。しかし今大会で友好的な試合が続けば、それは世界に届かずとも役割を果たしたことになるのかもしれない。(取材・文:ショーン・キャロル)

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

あまり重要視されていない奇妙な大会

男子日本代表を率いているヴァイッド・ハリルホジッチ監督
男子日本代表を率いているヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】

 EAFF E-1サッカー選手権は先週末にかけて緩やかに始動した。男女の初戦となった4つの試合はまさに、いささか奇妙なこの大会の開幕を飾るのにふさわしいものだったと言える。

 寒さと雨に見舞われた金曜夜の千葉では、高倉麻子監督率いるなでしこジャパンが韓国との乱戦に3-2で辛うじて勝利。その24時間後の東京では、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる男子代表が初戦でそれ以上の苦戦を強いられた。

 負けてもおかしくない、おそらくは負けるべきだったと言うべき北朝鮮との試合に、井手口陽介が93分に決めた強烈ミドルに助けられて1-0の勝利を収めた。

 残りの2試合も同様に低調なものだった。北朝鮮の女子代表は、まとまりを欠いた中国を圧倒して2-0で勝利。男子の韓国代表と中国代表はちぐはぐで不格好な試合の末に2-2で勝ち点を分け合った。

 やや期待外れとなったこれらの試合を見守ったファンは合計で2万5千人にも満たなかった。2002年に東アジアサッカー連盟が設立されたあと、2003年からおおよそ隔年で開催されてきたこの4ヶ国対抗戦を、各協会や選手たちだけでなくサポーターもあまり重要視しようとしていないことが示されている。

 大会を前にした監督たちや選手たちが良い試合をしたいと言おうとも、やはりそれは当事者たちにとってどこか後付けのように感じられる。近隣国のライバルチームを破って何らかのタイトルを獲得することに意味を見出すよりも、いわゆる2軍や3軍クラスの選手たちをテストするチャンスとして扱われている。

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