植田直通は12日の中国戦で日本代表初キャップなるか【写真:Getty Images】
日本代表は11日、翌日のEAFF E-1サッカー選手権2017決勝大会(E-1)の中国代表戦に向けて練習を行った。
DF植田直通は次の対戦相手である中国について「平均的にも身長は大きいし、そういった高さを使ったプレーが増えてくると思う」と分析していた。そして「高さは僕の強みでもありますし、そういう相手に自分はもってこいだと思う」と、念願の初出場に向けて武器である高さと強さをアピールしている。
すでに日本代表初招集から3年あまりが経過した。植田が初めてA代表に選ばれたのは、2015年1月、ハビエル・アギーレ監督時代のアジアカップだった。負傷で招集を辞退したDF内田篤人に代わってのメンバー入りだったが、準々決勝で敗退するまで出番は訪れず。
それからヴァイッド・ハリルホジッチ監督がチームを率いるようになり、継続的に招集されるようになったのは2016年9月から。しかし、まだ一度も日本代表のユニフォームに袖を通してピッチに立つことは叶っていない。10月に行われたニュージーランド戦とハイチ戦でも、フィールドプレーヤーでただ1人出番がなかった。
しかし、E-1にはDF吉田麻也やDF槙野智章といった主力が招集されておらず、植田が初キャップを刻む大きなチャンス。「(試合に出たい)欲がない選手はここにいないだろうし、時間はかかっているかもしれないけど、その分成長していると思うし、そのチャンスがあれば自分はやるだけ」と、23歳の屈強な戦士は来る初出場の時を待ちわびている。
中国戦では「攻撃も好きだし、やっぱり得点をとりたい気持ちもすごく強いから、そういったところも出したい」と、ハリルホジッチ監督からチャンスを与えられれば、守備だけでなくゴールを狙う攻撃でもアピールするつもりだ。
鹿島アントラーズでもコンビを組む昌子源は、植田について「ポッと呼ばれてパッと出るより、ずっと呼ばれて全然出れなくて悔しい思いをして出た時の方が、あいつは良さそうな気がする」と相方の爆発に期待を寄せた。自身も同じく初招集から定着まで長い時間がかかったからこその言葉だった。
昌子は「こうなった以上はもう出た時に溜め込んだものを(出して欲しい)。あいつの実力は代表の中でも僕が一番わかっていると思っているので、楽しみですね」とも語った。3年あまりの長きにわたってパワーを溜め続けてきた植田は、持てる能力のすべてを解放する機会を待ち続けている。
(取材・文:舩木渉)
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