中国代表を率いるマルチェロ・リッピ監督【写真:Getty Images】
中国代表を率いるマルチェロ・リッピ監督は、母国のイタリア代表がロシア・ワールドカップ(W杯)で予選敗退に終わったのは異常事態であるとして、伝統国は予選なしで本大会に出場できることが望ましいという主張を展開した。中国『PPTV』に語ったとして、英メディア『フォー・フォー・ツー』などが伝えている。
リッピ監督が率いた2006年大会も含め、W杯で4度の優勝を誇る伝統国イタリアだが、ロシア大会予選ではまさかの敗退。スペインと同居したグループを2位で終えたことでプレーオフに回り、そこでスウェーデンに敗れての敗退となった。
欧州ではイタリアのほか、オランダも予選敗退に終わった。「イタリアとオランダがW杯予選突破を逃すというのは、きわめてあり得ないはずのことだ」とリッピ監督は話している。
「そういう事態を避けるという意味で、FIFAが計画している48チームへのW杯拡大は道理にかなっている」と同監督は述べ、「欧州の8チームと南米の8チームは自動的にW杯に出場できるようにするべきだと思う」と主張した。
「そういった強いチームがいないW杯は不完全なものだ。伝統的な強豪国がW杯の歴史を築いてきたという事実は尊重しなければならない。アルゼンチンも最終節での予選突破だった。(リオネル・)メッシのいないW杯が想像できるだろうか」
W杯は2026年大会より出場国が48チームに拡大されることが決定している。2002年大会以降予選を突破できていない中国代表については、「2026年には出場できることを願っている。私はその時82歳だ。だが予選突破が2030年になったとしても、杖をついてでも祝福するつもりだ」とリッピ監督は話している。
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