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小林悠、J1得点王獲得を支えた妻に感謝「奥さんは本当に一緒に泣いて、戦ってくれた」

text by 編集部 photo by Getty Images

小林悠
長男・結翔くんを抱いてサポーターに挨拶する川崎フロンターレの小林悠【写真:Getty Images for DAZN】

 明治安田生命J1リーグ最終節が2日に行われ、川崎フロンターレは大宮アルディージャに5-0で勝利。他会場で2ポイント差だった首位・鹿島アントラーズがジュビロ磐田と引き分けたため、勝ち点で並び得失点差で上回った川崎Fが悲願のJ1初制覇を果たした。

 大宮戦でハットトリックを達成した小林悠は、大逆転で今季のJ1得点王に輝いた。第33節終了時点ではセレッソ大阪の杉本健勇が22得点、小林は20得点だったが、見事な活躍で初の栄冠に輝いた。

「すごく嬉しいですね。今日も自分が点取ることだけを考えていたので、今日は本当にアキくん(家長昭博)が2アシストしてくれて、それまでのチームがみんなボールを運んでくれたのもありますし、PKも蹴らせてもらえて、本当にチームメイトに感謝したいなと思います」

 試合前から「2点取ったらもしかしたら同率あるな…なんて考えていた」という小林だが、蓋を開けてみればハットトリックで単独得点王に。「3点取れて単独になったのは出来過ぎかなと思います」と笑顔を見せる。

 昨年までチームメイトだった大久保嘉人(現FC東京)が2013年から3年連続でJ1得点王に輝いており、小林は二桁得点を挙げても影に隠れがちだった。今季からは大久保が移籍したことで責任も増したが、エースとしての役割を全うした。「嘉人さんの家に行った時に、ゴールデンブーツはやっぱりいいなって思ったので、あれがもらえるのはすごく楽しみ」と小林は語る。

 得点王への道が開けたのは、年間を通してフル稼働できたからでもある。小林はこれまで大事なところで怪我をすることが多かった。それでも今季は34試合すべてに出場し、23得点までコンスタントにゴールを重ね続けた。

「めちゃめちゃ嬉しいですね。シーズン通して全試合出るというのは、凄く自分の中で一番の目標にもしていましたし、全試合出ると得点を多く決められる自信もあったので、ちょっとすべてうまくいきすぎましたね」

 過密日程になっても良好なコンディションを維持できたのは、小林自身の身体にストイックに向き合う姿勢だけでなく、周りのサポートも欠かせなかった。

「健康管理をいつもしてくれる奥さんには凄く感謝したいですね。日本代表に呼ばれて怪我とか、シーズン中にすごく身体に気を使っているのに怪我をすると、『あれだけやっているのになんで怪我するんだろう』って悔しさから、帰って奥さんの顔とかを見ると申し訳ない気持ちになって、涙とかを出しちゃう時もあったんですけど、そこで一緒に泣いてくれて、奥さんは本当にずっとシーズン通して、今年も子供2人いる中、凄く料理もしっかり作ってくれた。僕の奥さんは本当に一緒に戦ってくれているというか、本当にそういう奥さんなので、めちゃくちゃ感謝しています」

 マウスピースをつけたり、食事に対する考え方を変えたり、そういった一つひとつの取り組みに加えて、家族にも支えられて獲得したJ1初優勝と得点王になった。2017年は小林にとって、一生忘れられない1年になったに違いない。

「一番欲しかったのは結果だったので、チームとしても個人としても結果が一番欲しくて、自分はキャプテンになった時はとにかく結果にこだわることを目標にやってきた。そういった意味では本当に100点だったかなと思います」

(取材・文:舩木渉)

【了】

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