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ガットゥーゾ、4年で6人目のミラン監督に。低迷する名門を復活へ導けるか

text by 編集部 photo by Getty Images

ガットゥーゾ
現役時代にミランでプレーしていたジェンナーロ・ガットゥーゾは愛するクラブを低迷から救えるか【写真:Getty Images】

 ミランは27日、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督の解任と、ジェンナーロ・ガットゥーゾ新監督の就任を発表した。

 今季は夏に大型補強を敢行し、主力の大半を入れ替えながらもチーム状態は上向かず。組織作りに手間取った結果、セリエA13試合を終えて首位ナポリと勝ち点18差の7位に沈んでいた。

 近年のミランの低迷は広く知られるところだが、ガットゥーゾ監督は同クラブにとってマッシミリアーノ・アッレグリ元監督が退任した2014年からの4シーズンで6人目の指揮官となる。

 クラブのOBでレジェンドでもあるクラレンス・セードルフ監督、フィリッポ・インザーギ監督と短命の政権が続き、かつて宿敵インテルでも活躍したシニシャ・ミハイロビッチ監督もミランを低迷から復活させられず。2015/16シーズン終盤に暫定的にチームを指揮したOBのクリスティアン・ブロッキ監督も結果を残せなかった。

 そして昨季開幕前にモンテッラ監督が就任。現役時代はローマで中田英寿氏ともプレーした指揮官は、2016/17シーズンを6位で終えてヨーロッパリーグ出場権を獲得したものの、ミランを真のビッグクラブとして復権に導くことはできなかった。

 実はモンテッラ監督が率いた今季のミランは、セードルフ監督就任以降では最高の勝率(56.52%)を記録していたが、リーグ内での立場は好転しなかった。結局約1年半でミランを去ることとなってしまった。

 ガットゥーゾ監督は現役引退と同時に本格的に指導者へ転身し、スイスやギリシャなどでも経験を積み重ねてきた。下部リーグではあるが、ピサをレーガ・プロ(伊3部)からセリエB(伊2部)へ昇格させた実績がある。

 同じ街のライバル・インテルも近年は立て続けに監督を交代させるなど、低迷から抜け出せないでいる。2014年からワルテル・マッツァーリ、ロベルト・マンチーニ、フランク・デ・ブール、ステファーノ・ヴェッキ(暫定で2度登板)、ステーファノ・ピオーリ、そして現在のルチアーノ・スパレッティと6人の監督が指揮を執ってきた。

 だが、今季のインテルはスパレッティ監督の指導で首位ナポリと勝ち点2差の2位と奮闘し、力強さを取り戻しつつある。ガットゥーゾ監督も名門ミランを復活させ、優勝争いに絡めるような場所へと導けるだろうか。ビッグクラブ初采配の手腕に注目が集まる。

【了】

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