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長友佑都 7年前

長友不在のインテル、今季最大の苦戦も勝利に変えた“耐久力と狡猾さ”

インテルは25日に行われたセリエA第14節の試合でカリアリと対戦。今季で最も苦しい内容だったと言うべき厳しい戦いを強いられながらも3-1で勝利を収めた。ルチアーノ・スパレッティ監督のチームからは、去年までであれば負けていたような試合を勝利に変える新たな力を見て取ることができた。(取材・文:神尾光臣【イタリア】)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

試合をコントロールされるも終わってみれば3-1勝利

ルチアーノ・スパレッティ
インテルを勝利に導いたルチアーノ・スパレッティ監督【写真:Getty Images】

 試合をコントロールしていたのはカリアリだった。今季途中就任したディエゴ・ロペス監督のもと、カリアリは見事なまでに戦術を練り込み、インテルのサッカーを破壊しに掛かっていた。

 3-5-2のシステムのもと、高い位置からプレスをかける。狙い撃ちにしたのは、ビルドアップの源泉となるCBとボランチ2枚のエリアだ。しかも、ただ2トップが追い回すだけでなく、後方も連動して距離を詰めてボールホルダーを挟み込んだ。

 インテルのMF陣よりも常に一歩早く、鋭い出足でボールを奪うとスピーディーに展開。かつてピルロの後継者とさえ期待されたルカ・チガリーニと、現在急成長中の20歳ニッコロ・バレッラを中心に、インテルの守備が整う前に左右に展開して振り回した。16分、右クロスに反応したレオナルド・パボレッティのボレーをサミル・ハンダノビッチが奇跡的な反応で止める。インテルの苦戦は目にも明らかで、彼らにとっては今シーズンで一番苦しめられた試合だったかもしれない。

 だが、そんな内容も終わってみれば3-1だ。相手に圧倒されながら先制し、後半も攻め込まれながらあっさり追加点も奪い、リードを1点に詰められたら駄目押しの3点目。この日の勝利でクラブ歴代記録となる勝ち点36を積み上げ、暫定的に首位に立ったインテルが見せたのは、苦しい試合をものにする耐久力と狡猾さ。そしてそこには、ルチャーノ・スパレッティ監督のもとで培った戦術的な強さが現れていた。

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