J1残留争いは6チームに絞られた(黄色は残留争いの直接対決)
18日、明治安田生命J1リーグ第32節が全国各地で開催される。残り3試合、上位の優勝争いやACL出場権争い以上に、来季の残留をかけた戦いも熾烈さを増している。
第31節終了時点でJ2降格の可能性を残すのは、13位の北海道コンサドーレ札幌以下の6チームに絞られた。その札幌は、第32節の清水エスパルス戦に勝利すれば、来季のJ1残留が確定する。
J1に昇格した最近の2回、2008年と2012年にはいずれも最下位で降格という結果に終わっていた。昇格1年目にJ1残留を果たせば、2001年以来16年ぶりのこととなる。
今節で降格の可能性があるのは、最下位のアルビレックス新潟だ。第31節でサガン鳥栖に勝利して意地を見せたが、残留圏内とは現時点で勝ち点差9ポイント、16位のサンフレッチェ広島との勝ち点差は8ポイントとなっている。
そのため仮にヴァンフォーレ甲府戦に勝利しても、広島がヴィッセル神戸に勝利した時点でJ2降格が決まってしまう。また、甲府戦引き分け以下であれば新潟のJ2降格はその時点で確定となる。
しかし、見逃してはいけないのは最近の戦績だ。絶望的な状況には変わりないが、新潟は第29節のガンバ大阪戦から2勝1分と負けがなく、チーム状態は確実に上向いている。最後の3試合で意地を見せられれば奇跡的な残留を成し遂げられるかもしれない。
甲府の試合結果は、他のチームにも影響を及ぼすだろう。3試合を残した段階で監督交代に踏み切り、今季途中まで鹿島アントラーズを率いた石井正忠新監督を招へいした大宮アルディージャは、新体制初戦の今節、ベガルタ仙台に敗れるとJ2降格の可能性がある。
17位の大宮が敗れ、15位の甲府が勝利すると、両者の勝ち点差は7ポイントまで広がる。残り2試合となれば最大で6ポイントしか積み上げられないため、17位の大宮はJ2降格となる。反対に甲府はJ1残留に大きく近づくことになるだろう。とはいえ新体制の大宮は崖っぷちながら、今節仙台に勝利すれば、次節の甲府戦に希望を見出せるだろう。
14位の清水エスパルスは、残留に王手をかけている札幌に勝利して勝ち点を「34」まで伸ばし、広島が神戸に敗れれば今節で来季のJ1残留が決まる。16位の広島の降格が今節の結果で決まることはない。
2チームに降格決定の可能性があるJ1第32節は、すでに鹿島アントラーズ対浦和レッズが消化されており、他7試合が18日14時キックオフ、残留争い直接対決の清水対札幌のみ18日15時キックオフ予定となっている。
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