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中国、2030年W杯招致へ。同国代表のリッピ監督が「立候補する」と明かす

text by 編集部 photo by Getty Images

マルチェロ・リッピ
中国代表のマルチェロ・リッピ監督【写真:Getty Images】

 国を挙げてサッカーの強化を推し進める中国が、2030年のW杯開催地に立候補する意向であると、現在中国代表監督を務めるマルチェロ・リッピ氏が明かした。

 英紙『デイリー・メール』や、香港で発行されている英字新聞『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』などによれば、リッピ氏は14日に行われたコロンビアとの親善試合(0-4で敗戦)の後、中国『成都商報』に対して同国のW杯招致に関する展望を語ったという。

 2016年10月に中国代表監督に就任したリッピ氏は、ロシアW杯予選突破こそ逃したものの、現在までの11試合で5勝2分4敗とまずまずの成績を残している。この2年間、負けが込んでいた中国にとっては大きな進歩だったようで「私にとって素晴らしいスタートだった」と、かつてイタリア代表をW杯制覇に導いた名将は語った。

 そのうえで「中国サッカー協会(CFA)が2030年のW杯開催地に立候補するつもりであることを言っておきたい」と発言。CFAから公式見解は出されていないものの、代表監督の言葉として信ぴょう性の高いものとして受け止められている。

 2030年のW杯招致に向けては、すでにアルゼンチンとウルグアイ、パラグアイが3ヶ国共催で立候補する意向を示している。他に目立った動きはないが、他の南米諸国やイングランド、オーストラリアなども招致に興味を示しているとされてきた。

 しかし、ここで中国が名乗り出るとなれば流れが大きく変わりかねない。同国は2022年W杯がカタール開催になったことで2026年大会開催地への立候補を断念した背景があり、国策としてのサッカー強化の集大成としてW杯招致を強く望んでいるとも言われている。2002年以来W杯本大会に出場できていないことも影響しているようだ。

 また、今年6月には中国の習近平主席とFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長が会談し、2030年あるいは2034年大会の開催を目指すのではないかと囁かれていた。韓国も日本、中国、北朝鮮との4ヶ国共催という壮大なプランをちらつかせており、動向が注目されている。

 経済大国として急成長を遂げてきた大国・中国は、近年サッカー界でも存在感を増している。欧州クラブに資本を提供するだけでなく、不動産大手のワンダグループが2030年までFIFAとスポンサー契約を結んでおり、昨年クラブW杯の冠スポンサーは日本のトヨタから中国の巨大企業アリババグループに変わっていた。

【了】

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