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「最後の試合になるかも…」。豪代表ケーヒル、悲壮な決意胸に最終決戦へ出発

text by 編集部 photo by Getty Images

ケーヒル
直近のリーグ戦で右足首を痛め、ホンジュラス遠征帯同は絶望的と見られていた豪代表FWティム・ケーヒルだが…【写真:Getty Images】

 今月4日に行われたAリーグの試合で右足首を負傷し、その状態が心配されていたオーストラリア代表FWティム・ケーヒルは、希望を捨てていない。

 ロシアW杯出場の最後の切符をかけた大陸間プレーオフのため、他のメンバーから1日遅れでホンジュラスに向けて出発した。豪メディア『ABCニュース』などが伝えている。

 黒いキャップを被ったケーヒルは、痛めた右足首に氷を巻いたまま飛行機に乗ったという。本人は「何かを約束するつもりは全くない」と10日にアウェイで行われる1stレグへの出場を明言はしなかった。

 しかし「我々は計算の上で決断を下した。プレーできれば素晴らしいこと。状況は理解しているし、力を尽くす準備はできている。それで問題ない。オーストラリアのサッカー界の将来のために、最も重要な数週間になるだろう。渡航にあたって全てのことを理解している。もし間違っていると思っていたら実行していない」と、早期回復への決意を述べた。機内での時間も治療に充てるようだ。

 負傷の状態が現時点でどのようなものかはわかっていない。骨折ではないが、どれほど重傷なのかは本人や周囲のスタッフしか把握していない模様だ。ただ、ケーヒル曰く「トップレベルでの20年の経験」によって回復速度を上げることができるという。

 そして、今回のW杯予選大陸間プレーオフへの意気込みは並々ならぬものだった。ケーヒルにとってキャリアをかけた最後の挑戦になるかもしれない。10日の1stレグ、そして15日の2ndレグで結果を残せなければW杯への道は断たれてしまう。

「本当に真剣なんだ。なぜなら僕にとってオーストラリア代表で最後の2試合になるかもしれない。終わった後に重傷を負うかもしれないが、その全てに正当な理由がある」

 ケーヒルは10月のロシアW杯予選プレーオフ、シリアとの激闘で再びオーストラリアの救世主となった。何度も“サッカールーズ”を歓喜に導いてきた不屈の37歳は、悲壮な決意を胸にホンジュラスへと旅立った。

【了】

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