アントニー・マルシアルはリーグ戦で記録した4ゴールは全て途中出場からだった【写真:Getty Images】
マンチェスター・ユナイテッドに所属する21歳のフランス代表FWアントニー・マルシアルは、今季のリーグ戦10節終了時点で4ゴールを挙げている。そして、それら全てが途中出場の短い時間の中で決めたものだった。
昨季はパートナーとの破局という私生活の問題なども重なり、プレーに安定感を欠いたマルシアル。リーグ戦は25試合出場でわずか4得点に終わり、11得点でチーム内得点王になった加入1年目ほどのインパクトは残せなかった。
今季もマーカス・ラッシュフォードの台頭などによって相変わらず出場時間は伸びないが、開幕からキレのあるプレーを連発している。途中出場からゴールを挙げた試合は全て勝利しており、90分あたりに直すと約1.3ゴールと驚異的なペースで結果を残している。
この活躍の裏にはマルシアルの特別な才能が関係していると、同僚のコートジボワール代表DFエリック・バイリーは証言する。英紙『ミラー』が伝えた。
「このチームには優れた選手がたくさんいると思う。誰かが出場しなければ、他の誰かがプレーする」と、1人に頼らないユナイテッドの選手層の厚さを誇るバイリーはこう続ける。
「ラッシュフォードが出場する時、アンソニーのメンタリティはどこで出場してもインパクトを残す準備が常にできている。彼のメンタリティは強靭であり、今日(28日のトッテナム戦)もそれを見せた。彼はチャンスが来た時はいつでも今日のようなプレーを見せるし、それで幸せなんだよ」
21歳にして、ベンチスタートになっても腐らず、来るチャンスに備えて準備を続けられる姿勢が途中出場からの4ゴールという結果につながっている。マルシアルは28日のプレミアリーグ第10節、トッテナム戦でも70分からラッシュフォードに代わって出場し、81分に決勝点となるゴールを奪って見せた。
利他的かつ強靭なメンタリティを備えた快足FWの存在は、ユナイテッドにとってこれからも大きな武器となるに違いない。
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