フランス代表のディディエ・デシャン監督【写真:Getty Images】
来年開催されるロシア・ワールドカップ(W杯)が、テロの脅威に晒されようとしている。イスラム過激派組織が、またしても恐怖を煽るプロパガンダ画像を作成していたことが明らかになった。
先日には、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシを“標的”とするようなプロパガンダ画像が過激派組織により作成され、拡散されたことがメディアを騒がせていた。合成により作成されたとみられる画像は、監獄のような檻の中に入れられたメッシが血の涙を流しているという姿のものだった。
今回新たに脅迫画像に用いられたのは、ロシアW杯出場を決めているフランス代表のディディエ・デシャン監督だ。同監督の顔はオレンジ色の囚人服を着せられた姿に合成されている。腕は手錠で拘束され、背後からは覆面を被った男に銃を突きつけられている。「ディディエ・デシャンはアッラーの敵」「我々はお前たちを恐怖させ続ける。お前たちの生活を破壊し続ける」という脅し文句も添えられた。
画像を作成したのは、メッシの画像と同じく、「イスラム国(通称:ISIS)」に連なる組織「Wafa’ Media Foundation」だという。イスラム過激派などの活動を監視する団体「SITEインテリジェンスグループ」が公開した。
パリ近郊のスタッド・ドゥ・フランスも標的のひとつとなった2015年11月のパリ同時多発テロで130名の犠牲者が出るなど、フランスは近年たびたびテロの被害に遭っている。W杯が実際にテロの標的とならないことが願われるところだ。
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