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Jリーグ 7年前

【英国人の視点】やはりもつれるJ1優勝争い。川崎に迫られた鹿島が備える経験というアドバンテージ

Jリーグもいよいよ終盤戦に突入した。注目が集まる優勝争いは鹿島アントラーズが頭一つ抜け出したかと思われたが、ここにきて2位川崎フロンターレと鹿島の勝ち点差はわずか2にまで縮まる大接戦。白熱している優勝争いは最終節まで優勝の行方がもつれそうな勢いだ。果たしてシーズン終了時にシャーレを掲げているのはどのクラブか。(取材・文:ショーン・キャロル)

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

鹿島の選手は川崎の結果を気にせず。「自分たちが勝ち続ければ優勝」

西大伍
鹿島アントラーズの西大伍【写真:Getty Images】

 Jリーグの優勝争いは、1ヶ月前の時点で決着がついたかに見えた。川崎フロンターレがアウェイでのヴィッセル神戸戦で0-0のドローに終わり、鹿島アントラーズは植田直通が92分に決勝点を奪ってガンバ大阪に勝利。首位の鹿島は勝ち点差を8ポイントにまで広げた。

 だが川崎Fはそこから見事な立ち直りを見せ、翌週にはルヴァンカップ決勝の対戦相手でもあるセレッソ大阪との上位対決に5-1で快勝。ベガルタ仙台では5分間で3点を奪う驚異の逆転劇で3-2の勝利を収めた。

 一方の鹿島はサガン鳥栖に0-1で敗れ、ライバルにさらなる勇気を与えてしまう。先週末には川崎Fがサンフレッチェ広島に3-0で快勝したあと、鹿島は横浜F・マリノスとのアウェイゲームを2-3で落とし、残りわずか4試合でのタイトル争いの行方は全く分からなくなった。

 川崎Fとの差は2ポイントにまで縮まっており、これ以上勝ち点を落とすことは許されない。それでも横浜FMと戦い終えた鹿島の選手たちは、敗れはしたが良い試合だったと口にしていた。

「有利なのは僕らだと思います。全て僕らの結果次第なので」と三竿健斗は語る。

「リーグ戦のどの試合も自分たち次第なので、気にしすぎずに勝つことにだけ集中したいです。川崎が全勝しても僕らが全勝すれば優勝なので、あまり気にしすぎる必要はないですよね」

 全ての試合に勝利するというその決意こそが、日産スタジアムでの敗因だったと言えるかもしれない。2点差から追いついて2-2にしたあと、もう少し守備を引き締めることを選んでいれば、終盤にカウンターでやられて全てを失うのではなく、勝ち点を分け合うことができていた可能性もある。

 だが土居聖真は、その選択肢はなかったと主張した。

「勝ち点3以外は考えていませんでした」と土居。

「川崎の結果(を知っていたこと)は関係なく、勝ち続けなければ優勝はできないので。もちろん後から考えれば2-2の方が良かったと言えますけど、3-2で勝っていてもおかしくない試合でした」

「負けた試合はどちらもアウェイですが、アウェイで先制されてしまうのは良くないですね。すごく危険なことです」

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