U-17W杯でスペイン代表の主力を担うフェラン・トーレスにはレアル・マドリーが関心を寄せる【写真:Getty Images】
数々の名選手を輩出してきたレアル・マドリーは、新たに次世代を担う若手をスペイン国内から招き入れようとしている。
スペイン紙『アス』によれば、マドリーはバレンシアの下部組織に所属している17歳のFWフェラン・トーレス獲得に関心を示しているという。
F・トーレスは現在インドで開催中のU-17W杯に、スペイン代表として出場しているウィンガー。国内でも注目の有望株だが、マドリーが早くから触手を伸ばすのには他にも理由がある。それはバレンシアとの契約を解除するのに必要な違約金の額が、来年1月1日を境に跳ね上がってしまうからだ。
現行の契約でF・トーレスの違約金は800万ユーロ(約10億円)に設定されているが、それが来年1月1日を過ぎると2500万ユーロ(約34億円)になる可能性がある。また、バレンシアは選手との2019年夏までの契約をさらに延長しようと動いており、チャンスを逃せばマドリーにとってより高額な選手になってしまうかもしれない。
また、マルセリーノ監督にもF・トーレスの実力は高く評価されており、近々トップチームに昇格するプランもあるとのこと。U-17W杯でもスペインの中心選手として高いパフォーマンスを披露しているだけに、市場での評価も高まっているのは間違いない。
マドリーはすでにU-17W杯でブラジル代表の10番を背負っているパルメイラス所属のMFアランの獲得でも、口頭合意に至っており、同選手は来年夏にスペインへ渡ると見られている。また所属クラブの事情でU-17W杯への参戦を断念せざるをえなかったフラメンゴの“天才”ヴィニシウス・ジュニオールに関しては、すでに移籍金4500万ユーロ(約56億3000万円)で獲得が内定しており、来年夏にマドリーと正式契約を結ぶ見込みになっている。
トップチームでもスペイン人の若手選手への投資を惜しまなかった王者マドリー。U-17世代の若者たちへの投資も惜しまず、次世代のチーム作りも粛々と進めている。
【了】