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Jリーグ 7年前

【英国人の視点】神戸につきまとう「もっとやれる」という言葉。ポドルスキ獲得も体現し続ける中庸

ルーカス・ポドルスキを獲得するなど、大きな期待を集めていたヴィッセル神戸。だが元ドイツ代表FWが加入後も調子は上がらずチームは監督交代を経験した。Jリーグは多くのチームに優勝のチャンス、降格のリスクがあるリーグであるが、関西に拠点を置くこのクラブは、有力な選手を揃えながらも中庸を体現する存在であり続けている。(取材・文:ショーン・キャロル、翻訳:フットボールチャンネル編集部)

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

J1トップハーフの順位でシーズンを終えたのは2回

現在J1の8位につけているヴィッセル神戸
現在J1の8位につけているヴィッセル神戸【写真:Getty Images】

 Jリーグはしばしば、予測不可能で魅力的な勝負が繰り広げられるリーグとして称賛される。トップリーグのほぼ全てのチームに王者となるチャンスがあるが、逆に降格してしまう危険性もあるリーグだ。

 日本にプロサッカーが導入されてからの24年間で、9つの異なるクラブがリーグタイトルを獲得してきた。一方、創設時の10チームのうち一度も降格を経験していないのは横浜F・マリノスと鹿島アントラーズのみ。8度のリーグ優勝(近々9度になりそうだ)を誇る鹿島は、圧倒的に最も成功を収めてきたクラブだと言えるだろう。

 だが、そのオープンな戦いの中でも、ヴィッセル神戸は中庸を体現する存在であり続けてきた。

 1997年にトップリーグへの初昇格を果たして以来、関西に拠点を置くこのクラブがJ1の上半分の順位でシーズンを終えられたのはわずか2回。2011年の9位と2016年の総合7位のみだ。昨年は2008年以来初めてプラスの得失点差で1年間を戦い終えることができた。

 Jリーグクラブとして20年を過ごしてきた中で2度の降格を味わっているが、2度とも1年でJ1に復帰。その翌年にはすぐに普段通りの平凡な順位を取り戻し、それぞれ10位と11位で昇格1年目のシーズンを終えている。

 昨年は最後の10試合で8勝を挙げつつわずか1敗のみという快進撃でシーズンを締めくくり、浦和レッズとわずか6ポイント差のセカンドステージ2位に入ることができた。今年こそは、過去数年間の補強に見合うような本格的なタイトルへの挑戦をついに実行に移す準備が整うかと思われた。

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