J1トップハーフの順位でシーズンを終えたのは2回
Jリーグはしばしば、予測不可能で魅力的な勝負が繰り広げられるリーグとして称賛される。トップリーグのほぼ全てのチームに王者となるチャンスがあるが、逆に降格してしまう危険性もあるリーグだ。
日本にプロサッカーが導入されてからの24年間で、9つの異なるクラブがリーグタイトルを獲得してきた。一方、創設時の10チームのうち一度も降格を経験していないのは横浜F・マリノスと鹿島アントラーズのみ。8度のリーグ優勝(近々9度になりそうだ)を誇る鹿島は、圧倒的に最も成功を収めてきたクラブだと言えるだろう。
だが、そのオープンな戦いの中でも、ヴィッセル神戸は中庸を体現する存在であり続けてきた。
1997年にトップリーグへの初昇格を果たして以来、関西に拠点を置くこのクラブがJ1の上半分の順位でシーズンを終えられたのはわずか2回。2011年の9位と2016年の総合7位のみだ。昨年は2008年以来初めてプラスの得失点差で1年間を戦い終えることができた。
Jリーグクラブとして20年を過ごしてきた中で2度の降格を味わっているが、2度とも1年でJ1に復帰。その翌年にはすぐに普段通りの平凡な順位を取り戻し、それぞれ10位と11位で昇格1年目のシーズンを終えている。
昨年は最後の10試合で8勝を挙げつつわずか1敗のみという快進撃でシーズンを締めくくり、浦和レッズとわずか6ポイント差のセカンドステージ2位に入ることができた。今年こそは、過去数年間の補強に見合うような本格的なタイトルへの挑戦をついに実行に移す準備が整うかと思われた。