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香川真司 7年前

香川真司が見たわずかな隙。発展途上ドルト、初黒星で受けたレッスン

ボルシア・ドルトムントは14日、RBライプツィヒに敗れて今季ブンデスリーガ初黒星を喫した。完敗と言える内容。今後のいかせるかどうかでチームの未来は変わる。ベンチから試合を見守った香川真司には、きっかけをつくる場所が見えていた。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ボールを持たないゲーム支配

香川真司
RBライプツィヒ戦に出場しなかった香川真司【写真:Getty Images】

 選手たちの強固な意志と連動性によって支えられるRBライプツィヒの[4-4-2]。そのインテンシティの高さは、まるでディエゴ・シメオネ率いるアトレティコ・マドリードのようだ。10月14日、ブンデスリーガ第8節。先制したのはBVBだった。4分、ピエール=エメリク・オーバメヤンが果敢にプレスを仕掛ける。敵のCBシュテファン・イルザンカーからボールを奪うと、そのまま持ち込んでゴールを決めた。

 しかし勢いは続かなかった。コンパクトな相手の守備ブロックの中に、効果的な縦パスを入れることができないドルトムント。ユスフ・ポウルセンとジャン=ケヴィン・オギュスタンの2トップを筆頭とする敵のプレッシングに、選手たちは否応無くバックパスを選択。苦し紛れにロングボールを前線に送るが、プレッシャーの中で収めることのできるFWはいなかった。

 ベンチから戦況を見つめた香川真司は、試合後、次のように振り返っている。

「相手の方が圧力を掛けて支配はしていたし、『4-4-2』に対して上手く対処できていなかったので、あれだけ前から来られた時に、ボールの収まり所であったり、セカンドボールも全て負けていた」

 ピーター・ボス監督によれば、「前から」「圧力」を掛けられたことで、BVBは“自分たちのサッカー”を封じられたようだ。

「GKまでボールを戻して、ロングボールを蹴らなくてはならないことは、我々のフットボールのスタイルではない」

 10分、セットプレーからマルセル・ザビツァーに1点を返されると、25分にはブルマに左サイドを突破され、ポウルセンに逆転ゴールを許す。繰り返されるプレッシングからの速攻、アリ地獄から抜け出せないドルトムント。ボールを持たないライプツィヒにゲームを支配されていた。

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