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日本代表 7年前

【識者の眼】武藤&乾、異タイプの能力引き出す長友佑都。ハリルJ、左サイドの戦術的多様性

6日、日本代表はキリンチャレンジカップ2017でニュージーランドとの一戦に臨み2-1で勝利した。FIFAランキング上は“格下”ともいえる相手との試合で辛勝となったが、選手起用や組み合わせの面では発見や収穫も見られたゲームに。特に左サイドで起用された武藤嘉紀と乾貴士はそれぞれが異なる能力を発揮し、戦術的オプションが豊富になったが、この2人の良さを引き出した長友佑都の働きにも特筆すべきものがあった。(取材・文:河治良幸)

text by 河治良幸 photo by Getty Images

武藤嘉紀と乾貴士。タイプの異なるアタッカーが活躍

武藤嘉紀と乾貴士
武藤嘉紀(右)と乾貴士(左)左サイドでは異なるタイプのアタッカーが躍動した【写真:Getty Images】

 FIFAランキング上は“格下”とも言えるニュージーランドとの対戦は日本が優勢に進めるもののシュートがなかなか決まらず、後半にPKで先制するものの、相手の得意な形から同点ゴールを決められる嫌な展開に。

 最後は途中出場の倉田秋が代表初ゴールを決め辛くも2-1の勝利を飾る形となったが、選手起用や組み合わせに関しては収穫も少なくなかった。

 その1つが左サイドで出場した武藤嘉紀と乾貴士というタイプの異なるアタッカーの活躍だ。武藤は1トップもつとまる強さを生かしたポストプレーと裏への抜け出しをうまく使い分け、中央の大迫勇也と高い位置で絡むことにより、スムーズにフィニッシュまで持ち込みやすい状況を生み出した。

 特に興味深かったシーンが前半18分で、左サイドバックの長友佑都からの縦パスを中央寄りに流れた武藤が落とし、それに連動して左に流れた大迫が香川からフリーでパスを受けた一連のプレーだ。最後は惜しくもフィニッシュに結び付かなかったが、これまでの“ハリルジャパン”になかなか見られなかった中央とサイドのFWによる絡みだ。

 大迫はもちろん香川真司のポストに嫌われたシュートなど、特に前半はほとんどのフィニッシュに武藤が絡んでいたのは印象的だった。だからこそ、そこで決め切れなかったことは課題であり、武藤自身も「得点に絡まないといけなかった」と悔やむが、戦術的なオプションという意味では良いアピールになったはずだ。

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