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乾貴士、NZを翻弄。左サイドで変幻自在「縦に仕掛けていくことも考えながら」

text by 編集部 photo by Getty Images

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乾貴士【写真:Getty Images】

【日本 2-1 ニュージーランド キリンチャレンジカップ2017】

 日本代表は6日、キリンチャレンジカップ2017でニュージーランド代表と対戦し、2-1で勝利した。

 重苦しいムードを払拭するような鮮やかなプレーを、何度も繰り出した。乾貴士は70分から武藤嘉紀に代わって投入されると、持ち前のドリブル突破や周囲とのコンビネーションで攻撃にアクセントを加えた。変幻自在の動きでピッチを舞った。

「タメを作ることで(長友)佑都くんが上がりやすくなるかなと思っていたので、それを意識しながら入った」と言うように、乾が左サイドで時間を生み出すことでSBのオーバーラップを助けた。

 さらに「縦に仕掛けていくことも自分自身は考えながらやっていた」という。実際、乾の仕掛けから最後は倉田秋がゴールを決めている。「(酒井)宏樹もよく入ってきてくれて、いいアシストもしてくれましたし、秋もあそこまで入ってしっかりゴールも決めてくれたので、すごく良かった」とチームメイトをたたえたが、クロスに関しては「適当です。あのへんに上げておけば、誰かが合わせてくれるかなと」と事も無げに話した。それでも、乾のプレーが勝利を手繰り寄せたといっても過言ではなく、価値のあるパフォーマンスだった。

 自身と交代するまでピッチで戦っていた武藤については「やっぱりヨッチの良さは裏に抜ける、そこでの得点感覚とキープできるところ」と分析。そして「前半それで何度かいい形はあったし、俺はそれも良かったと思う」と述べた。

「監督が求めていることはやらないといけないので、それをやりつつプラスアルファで一人ひとりが何かやっていかないと、世界とやる時に勝てないと思う」

 今回の合宿中、乾はこう語っていた。そしてこの日、日本屈指のアタッカーは傑出した個人技で間違いなく『プラスアルファ』をもたらしていた。

(取材:元川悦子、文・構成:編集部)

【了】

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