主力が相次いで厳しい状況に陥ったブラジル大会
2018年ロシアワールドカップ本番に向け、重要なテストの場となる10月のニュージーランド(6日=豊田)・ハイチ(10日=横浜)2連戦。それに向け1日から愛知県内で強化合宿に入っていた日本代表だが、3日目の3日になってようやく24人全員が揃った。
その矢先に、原口元気(ヘルタ)が左太もも裏に張りを訴え、練習を回避するアクシデントが発生。常日頃から「日本人はケガが多すぎる」と口癖のように話しているヴァイッド・ハリルホジッチ監督も厳しい表情を浮かべたが、本番までの9ヶ月間にはさらなる負傷やコンディション不良に見舞われる選手が出る可能性もゼロではない。それを視野に入れながら、チーム強化を進めていく必要があるだろう。
アルベルト・ザッケローニ監督が指揮を執ったブラジルワールドカップ前1年間を振り返ってみても、2014年に入ってから長谷部と内田篤人(ウニオン・ベルリン)が長期離脱し、香川真司(ドルトムント)がマンチェスター・ユナイテッドでシーズン無得点という苦境にあえいだ。
吉田麻也(サウサンプトン)も出場機会を大きく減らし、遠藤保仁(G大阪)もパフォーマンスの低下が懸念された。そして本大会では1分2敗・グループ最下位に終わった。
自身は13-14シーズン通してインテルで活躍し、直近の2014年2月のフィオレンティーナ戦でコロンビア代表のファン・クアドラード(ユベントス)を完封するなど、大きな自信を得て本番に挑んだ長友佑都も世界の壁の高さを痛感。男泣きする羽目になった。その後、気持ちの整理をつけるのに1年以上の時間を要したほど、落胆は大きかった。