香川真司【写真:Getty Images】
日本代表は3日、キリンチャレンジカップ2017のニュージーランド戦に向けた合宿3日目の練習を豊田市内で行った。
ブンデスリーガ第7節・アウグスブルク戦で芸術的なループシュートを決めた香川真司。「コンディションはもっと上がっていくと思う」としつつ、こう話した。
「しっかり出た試合で結果を残しているという意味ではいいスタートを切れていると同時に、これをひとつのベースとしてやれればいいシーズンになると思っている。その手ごたえは感じている」
自らの状態と今後に自信を得ているが、さらに気を引き締めてもいる。「ただ、代表もそうですし、ドルトムントもメンバーが厚い」と、『競争』の中に身を置いている点に触れた。ピッチの上でいかに成果を出すかを重視している。
「やっぱり自分が与えられた時間の中で結果を残さない限り、他の選手、レベルが高い選手がいる世界なので。それを十分自覚しながら、危機感持ちながらやれていると思っているし、そこはこれからさらに上がっていくと思っている」
ハリルジャパンはすでにロシアW杯出場を決めている。ここから本大会までの道のりが大事になるが、香川は自身に何を課しているのか。「サッカーの劇的な変化というか、このベースはもう築き上げたものはあると思っている。個人の技術であったり、そういうところのスキルを含めて別に僕は望んでない」と語ると、こう続けた。
「それ以上に安定しなきゃいけないところはメンタリティであったり、一人ひとりがピッチの上で表現できるかできないか。厳しい相手に、来月もありますけどそこがひとつ試されると思っている」
日本代表は11月にブラジル代表、ベルギー代表と対戦する。世界の強豪と対峙することで学べることもあるだろう。ドイツでプレーする香川は、ワールドクラスを間近で感じている選手の一人だ。
「レアル(・マドリー)もやりましたけど、僕は出てないけど、やっぱり彼らの持っている雰囲気だったり、存在感というのはわかっていてもやっぱりあった。戦っていても僕たちが主導権を握れるってわかっていても、一歩引いちゃったりとかがどうしてもある世界なので。それはやらないと分からないところは十分あると思っているし、それをやった中で自分はそういう経験を含めて還元していきたい。そういうところでもチームを引っ張っていきたい」
世界を知る男は、仲間たちをけん引する意思を示した。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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