バルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ会長【写真:Getty Images】
バルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ会長は、現地時間1日に行われたリーガエスパニョーラ第7節のラス・パルマス戦を無観客試合として開催した決断について振り返った。スペイン紙『エル・ムンド』などが同会長のコメントを伝えている。
カタルーニャ自治州では1日に、スペインからの独立の是非を問う住民投票が実施された。独立に反対する中央政府が派遣した警官が一部の投票所を封鎖するなどの混乱の中で、バルサは同日に開催が予定されたホームゲームの延期を申し入れた。
だがスペインプロリーグ機構(LFP)に試合延期を拒否されたバルサは、無観客試合という決断を下した。「私が会長になってから、最も難しい決断のひとつだった」とバルトメウ会長はコメントしている。
結果的には、延期よりも無観客試合の方が世界に向けてより印象的なメッセージを発信する手段になるという考えもあったようだ。「カタルーニャに何が起きているのかと世界が問いかけるため、最も適切な解決策を求めた」と会長は語る。
「もし試合を中止すれば、1分間のニュースで終わりだった。だが完全に空っぽのカンプ・ノウで行われるサッカーの試合というイメージは、カタルーニャが置かれていた異常で許容不可能な状況を視覚的に示すものになると考えた」とバルトメウ会長。住民投票の実施を阻止しようとした中央政府への抗議を示す意図も込めた決断だったようだ。
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