スタメン11人中、実に9人が新戦力
ナポリの7連勝並びに単独首位浮上、アタランタがユベントスからドローをもぎ取ったことなど話題の多かったセリエA第7節。しかし大量補強を図ったはずのミランが2連敗を喫したことも、今節の大事件だろう。前節アウェイでサンプドリアに敗れた彼らは、今度はサン・シーロで土をつけられた。
公式戦では過去4戦勝ちがなく、しかも3連敗中の相手。近年は2位、3位にコンスタントに入るローマに対し、ミランは順位差通りに負けていた。もっとも今シーズンは、少なくとも戦力差は縮まったはず。実際この日の対戦でも、最初の失点まではローマを押し込んでいた時間帯もあった。しかし、新戦力のフィットに苦労する彼らは、連係の成熟度という部分で相手に屈した。
「この選手たちの力を引き出すには3バックが良い。(レオナルド・)ボヌッチもそのために獲った」
第3節のラツィオ戦で1-4の大敗を喫したのを機に、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は3-5-2にシステムを切り替えていた。もっともメンバーは固まり切らず、ピリッとしない内容の試合を続けて前節はサンプに惨敗。ELリエカ戦でもロスタイムに辛くも逃げ切るという苦しい試合展開を受け、模索はこの日も続いた。スタメン11人中、実に9人が新戦力だった。
2トップはニコラ・カリニッチにアンドレ・シウバの新戦力コンビ、右アウトサイドには本来FWのファビオ・ボリーニがコンバートされた。その一方で、昨季の主力だったスソやジャコモ・ボナベントゥーラは、ELリエカ戦に続いてこの日もベンチスタートだ。
もっとも模索中のミランも、最初の60分間はローマと互角に戦えていた。守備が不安視されたボリーニは、むしろ守備で機能。走力の高さを活かして守備ではDFラインまで戻り、対面のウイングであるステファン・エル・シャーラウィへのスペースを消した。
彼のみならず、中盤の選手も守備の際にはしっかり戻り、ハイプレスと高い位置からの速攻を持ち味とするローマの攻撃に対抗した。